[会計・ファイナンス・IRの英語]英文メールを書く力が会話力よりも大事な理由
ここ数年、リモートワークが増えたことで、オンライン会議への参加に加えて増えたのがメールを書くこと。
「英文メールを書くのに時間がかかり過ぎる」とか、「一生懸命に書いたメールが相手に上手く伝わらない」、というご相談をよく受けます。
英語を使う企業の会計やファイナンス部門に配属になった人、英語のIR担当になった人は、英文メールを書く機会が多いもの。
英語の会議に出たり、英語でプレゼンテーションするより、メールで英語を使う方が、圧倒的に多い人もいるでしょう。
相手に伝わるメールを、短時間で書けるスキルは、仕事全体のパフォーマンスを上げることに直結します。
自己流の英文メールで、何とか要件は伝わっているけれど、本当は失礼な文章になっていなのか、不安になっていませんか?
短時間で書くことに集中し過ぎて、気持ちのこもらない定型文を毎回使ったり、文法間違えなどが多いメールを送っていませんか?
こういう姿勢は、あなたの評価を下げます。
以下、いつもの英文メールを、プロフェッショナルにする秘訣を解説します。
誰に向けてのメールなのかを意識する
わかりやすい英文メールを書く秘訣は、英文を書き出す前に、目的を明確にすることです。
その第一弾が、誰に送るメールなのかをきちんと整理すること。
読み手が誰かによって、メールのトーンも変わります。
取引先がメールの受け手であれば、プロフェッショナルで丁寧な文章を使います。
社内のコミュニケーションであれば、上司であってもそこまで丁寧な文章は使いません。
一方、同僚や部下に向けてのメールで、カジュアルになり過ぎないことも大切です。
フレンドリーであっても、相手をリスペクトする姿勢を崩さない、バランス感覚が必要なのです。
この辺は社内のカルチャーも影響してくるので、周囲がどのような英文を使っているかを観察することも効果的です。
何をどこまで、どの順番で伝えるのが効果的かを考える
メールの受け手が誰かを確認したら、その人がどんな情報を必要とするのかを考えましょう。
詳細な報告が必要なのか、結論だけを伝えればいいのかを確認してください。
メールの受け手にはメールのトピックについて、どのくらい背景知識があるかも考えましょう。
結論だけを伝えればいい人に、長々と経緯を説明するのは無駄です。
情報が多く与え過ぎると、大切な結論が伝わりにくくなってしまいます。
一方、背景や経緯の詳細を知る必要がある人、もしくは知りたがるタイプの人へのメールであれば、詳しい情報を整理して伝えることが必要です。
いくつか伝えたいことがある場合は、箇条書きのスタイルを活用するのも効果的です。
伝える順番をどうするかの工夫も必要ですね。
大切なことは思い切って、最初に言えるように意識しましょう。
必要な詳細は後から補足するイメージです。
一つのメールでトピックは一つに絞る
日本語のビジネスメールでもそうですが、基本的に、一つのメールにトピックは一つです。
「ところで~」 という意味の”By the way” と切り出して、別の話題をもりこんでいませんか?
そういうメールを送った場合、”By the way”に続く内容が伝わってない、返事をお願いしても反応がないという確率、かなり高いはずです。
一日に何度もメールを送るのは申し訳ないと、一つのメールにあれこれてんこ盛りにするのはやめましょう。
ビジネスで必要な話題である限り、送るメールの数に躊躇する必要はありません。
きちんと伝わる英文メールを書く力は、グローバルビジネスパーソンにとって最強のスキルです。
英文メールについては、シリーズでコラムを書いていきます。
自己流でなんとか書いている英文メールが、適切な表現になっているが自信がない方、引き続きフォローください。