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やらなきゃ損?ふるさと納税

馬屋原康平

馬屋原康平

皆さん、こんにちは。
今回は、最近話題になっている『ふるさと納税』について考えます。
なんとなく良さそうだなあと思っている方も多いと思いますが、実際にはよく分からないという方も多いと思います。


ふるさと納税って?


『納税』という言葉がついているので地方に税金を払っているようなイメージがあるかもしれませんが、実際には税金ではなく、『寄附』にあたります。

『寄附金控除』といって、特定寄附金を支払った場合、その支出額が2,000円を超える場合に、超えた部分の金額を、一定額を上限に総所得金額等から控除できることになっています。この仕組みを利用したのが今回のテーマの『ふるさと納税』です。

ふるさと納税の仕組み


ふるさと納税の場合は

1、所得税・・・(ふるさと納税額-2,000円)×所得税率(10%~45%)の税金が軽減

2、個人住民税(基本分)・・・(ふるさと納税額-2,000円)×10%の税金が軽減

3、個人住民税(特例分)・・・(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-所得税率-10%(住民税基本分))

通常の寄附金の場合は寄附した分の2,000円を超える部分に対して寄附した金額の1部の税金が軽減されるような形になっていますが、ふるさと納税の場合はこの3の特例分があることによって基本的に払った部分の2,000円を超えた分は全額税金から引いてくれるような形になっています。


現在のふるさと納税


元々の趣旨は自分の生まれ故郷や、応援したい地方団体などに対して寄附をした場合に、その分の税金を少なくしてくれるような制度として始まりましたが、少しでも寄附を得たい地方団体などが寄附のお礼に、地域の特産品などを寄附した方に送るようになったのが、現在の『ふるさと納税』です。

寄附する金額の一定の上限までの金額については、2,000円を除いては、元々何もしなくても税金として納めなければならない金額なので、いずれにしても手元には残らないお金なので、どうせ払うならただ払うだけではなく、プラスαがあった方が良いですよね。


目的でも選べる


ふるさと納税というと、豪華な返礼品に目が行きがちですが、実はそれだけではないです。もちろん美味しい特産品などがもらえるから、ふるさと納税をしようと思う方も多いと思いますし、メディアなどで取り上げられる時も、多くの場合はそういった部分がクローズアップされているように思います。

ふるさと納税は自分の寄附したお金の使い道で寄附する先を選ぶことも出来ます。

例えば伝統文化を守るための費用だったり、まちづくりのためだったり、少子高齢化対策だったり、国際交流やスポーツの振興などもあったりします。

この点で考えてみても、普段払っている税金はどんなところに役立てられているかという事は、ほとんど分かりませんが、この制度を使えば、自分の出したお金がどんなところに使われているのか分かるので、そういう点でも納得感があるのではないかと思います。

過剰な返礼品



近年、地方自治体などが、少しでも多く寄附を集めたいという事で、過剰な返礼品が問題になってきました。

本来は税金として払っているはずのお金なのに、払った金額の8割を超える価値の返礼品だったり、換金性の高い金券や、家電などの返礼品もあったりして、ここにきてそれを抑制する動きが出てきました。

昨年、総務省から全国の自治体に、返礼品の金額を寄附の3割以内にするような通知が送られました。
一時期に比べると本来の主旨からかけ離れた返礼品等は少なくなっていると思います。

これまにでいくつか問題になっている点もあったとはいえ、本来の目的は返礼品ではなく、自分のふるさとを応援するためや、地域種活動を応援するための制度ですので、純粋に寄附をするつもりで考えれば、とても良い制度だと思います。

まずは自分の出身地や、関わったことのある活動などで寄附を募集していないか調べてみると良いと思います。

インターネットなどでも手続き出来る


インターネットで検索すると、いろいろとふるさと納税のサイトが見つかると思います。

そちらのサイトからも簡単に寄附を申し込めたりしますので、ぜひ活用してみてください。


注意しなければならないポイント


ふるさと納税をする際にはいくつか注意するポイントがあります。

まず控除を受けるためにはふるさと納税をした翌年に確定申告を行う事が必要になります。ただし確定申告が不要な給与所得者等の場合は、納税先が5団体以内の場合に限り、納税先団体に申請することにより確定申告が不要で控除が受けられる『ふるさと納税ワンストップ特例納税制度』があります。

ふるさと納税は、払った金額が全て控除になるという事を書きましたが、こちらも上限があります。

年収、家族構成、お住まいの地域などによって上限が変わってきますので、お住まいの市町村や税理士などにご確認ください。

だいたいの金額は、前出のふるさと納税サイトなどでもシミュレーションが出来ます。

この範囲内で寄附をすれば、実質2,000円で返礼品などのメリットが受けられますので、単純に考えると2,000円以上の価値のあるものが戻ってくれば、その分がプラスになります。

上限を超えて寄附を行った場合はどうなるかというと、純粋に本当の寄附になります。

もちろんそれでも良いという方は、全く問題ないですが・・・。

まずは気軽にやってみて、楽しく地域や団体に貢献できると良いですね。

2017年4月
2018年6月加筆修正

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馬屋原康平
専門家

馬屋原康平(独立系FP)

ブライトリンクス株式会社

現在、新宿でFP事務所を開業しています。老後を楽しく生きるためのシニア向けマネーセミナーおよび個別FP相談をしています。老後の設計書を一緒に作っていきましょう。(ライフプラン・資産運用・保険・相続)

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