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馬屋原康平

マネーセミナーおよび資産形成に強いFP

馬屋原康平(まやはらこうへい) / 独立系FP

ブライトリンクス株式会社

コラム

投資初心者必見!積み立て投資の威力

2018年4月25日 公開 / 2018年5月12日更新

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: 投資信託

皆さん、こんにちは。

普通預金にお金を預けていても全然増えないし、何かやらないとマズイなあと思っている方は多いと思います。かといって、何かに投資をしようと思いつつ、良く分からないので損してしまうのではないかと心配して、なかなか一歩が踏み出せない方も多いのが現状です。

今回は、そんな投資初心者の方でもリスクを減らして効率よく資産運用が出来る方法のお話をします。



投資のイメージ


これまで投資をしたことの無い方は、投資というとどんなイメージを持たれるでしょうか?

例えば株式投資だと、どこかの会社の株を買って、それが値上がりするのを待って、値上がりしたら売却して利益を得るというような感じではないでしょうか?確かに基本的には株式市場のお金はそのようにして動いています。株も購入してから値上がりすれば、大きなリターンも狙えます。しかし、必ず値上がりするわけではありませんので、逆に大きく値下がりして損してしまうという事もあります。上がるか下がるかどちらかですので、単純計算だと上がる確率は50パーセントです。2回に1回は損すると思うとなかなか投資できないですよね。もちろん実際に投資するときは、この先上がりそうだなという銘柄を選んで投資すると思いますが、思った通りになる保証は有りません。

このような不安があって、なるべく損したくないという初心者の方のために、とても良い投資の方法がありますので、今回はそのお話をしたいと思います。



積み立て投資とは?


どのような投資の方法かと一言で言いますと、『積み立て投資』です。

例えば手元に10万円があったとして、それを元手に投資するとします。
これを一括で投資する場合と、積み立てで投資する場合で比べてみます。
まず一括投資の場合、

株価が一株¥1,000の株があったとします。もし最初に10万円全て投資すると、100株購入できることになります。
株価¥1,000×株数100=¥100,000
10か月後、株価が一株¥500になっていました。そうするともし売却した場合、
株価¥500×株数100=¥50,000
となりますので、元手は半分になってしまって損してしまいました。

次に積み立て投資をした場合ですが、積み立てと言ってもいくつかやり方がありますが、今回は、毎月投資する金額を固定して、その分で買えるだけ購入するというやり方にします。

毎月¥10,000ずつ投資することにして、それを10か月間続けることにしました。
上記の一括投資の場合と同じ時期に始めたと考えると、
最初の月は一株¥1,000ですので¥10,000だと10株購入します。
翌月になると一株¥800に値下がりしていました。そうすると¥10,000で12.5株購入できました。
株価の推移が途中大きく下がって下記のような状況だったとします。
¥1,000→¥800→¥750→¥500→¥400→¥250→¥200→¥100→¥250→¥500

さて、このような状況で10か月後に同じように売却した場合はいくらになるでしょうか?

結果はなんと¥165,400になります。(株数の計算は小数第2位で四捨五入)

一括投資だと大きく損失が出てしまう状況で、毎月一定額を積み立てることでプラスにすることが出来ました。

なぜでしょうか?



ドルコスト平均法


このように毎週、毎月など決まった時期に、一定の金額を積み立て投資する方法を『ドルコスト平均法』と言います。

この投資方法の特徴は、「安い時に多く購入して、高い時には少なく購入する」という仕組みになっています。
この買い方をしていくと、安い時にたくさん買うことになりますので、長期間続けていくと平均の購入価格が低く抑えられるということになります。言い換えると購入する数量は多く買えるという事になります。

例えば前出の積み立ての場合ですと購入できた株数の推移を計算してみると、
10株→12.5株→13.3株→20株→25株→40株→50株→100株→40株→20株(小数第2位で四捨五入) 合計330.8株

となります。

一括投資した場合と比べると多く購入できていることが分かります。



主婦のお買いものと同じ?!


もう少し分かりやすく説明します。
スーパーでお買い物をする主婦をイメージしてみてください。
主婦の方は家計を守るため、日々できるだけ賢く買い物をして少しでも節約しようと頑張っていらっしゃる方も多いと思います。

そんな主婦の方がある日、ニンジンを買おうと思ってスーパーに買い物に行きました。その日の料理で必要なものですが、ニンジン以外の食材はすでに用意しているので、ニンジンだけ買おうと思っています。実際にスーパーに行ってみると、不作のためニンジンが1本150円で売っていました。ちょっと高めですが、でもその日の料理にはニンジンが必要なので、とりあえずどうしても必要な分として1本だけ買いました。

別の日に同じ主婦の方が同じようにニンジンを買いにスーパーに行きました。
この日は特売日でニンジン一袋5本入りが¥150で販売していました。実際に使うのは1本でいいのですが、安いので別の日にまた使えばいいと思い、一袋買って帰りました。
1本あたりの値段は¥30です。

2回のお買い物で購入したニンジンの平均の価格はいくらになりますでしょうか?

1回目が1本¥150で2回目が1本¥30だったので、
(150+30)÷2=90
¥90でしょうか?

実はそうではないんです。

2回のお買い物で使ったお金は¥300です。買ったニンジンの本数は6本ですよね。

300÷6=50
一本あたり¥50が正解です。

結果的には同じ金額で買い続けていくと、安い金額で、量を多く買うことが出来ます。

なんとなくイメージできましたでしょうか?

積み立て投資のメリット


この積み立て投資の方法には、他にもメリットがあります。

前出の株式投資のケースで考えてみましょう。
もしも、一括投資をした場合で、例のように株価がどんどん下がっていく状況を想像してみてください。もしこれが自分だったとしたら、どんどん自分の資産が目減りしていってしまい「どうしよう~、まいったな~。」という気分になりますよね。



これを『ドルコスト平均法』で毎月一定金額を投資していた場合で考えると、株価が下がっている場合は「おっ、株価が下がったから今月は先月よりも多くの株が購入できるなあ。良かった~。」という捉え方が出来るようになります。

つまり、投資初心者の方にとっても値下がりした場合のストレスも一括投資と比べると、かなり小さくなります。
このようにこれから何か投資をしようと考えているけれど、なかなか一歩踏み出せないという方は、まずは毎月の金額を決めて、積み立てで始めてみてはいかがでしょうか?

今回は株を例に説明しましたが、基本的にこの方法は、価格が変動する物でしたら、何でも応用できます。株以外にも、投資信託、外貨などの積み立てでも同じような効果が得られます。

ぜひ、少しでも早く始めて、時間を味方につけて、明るい未来を作っていきましょう!



2016年12月
2018年4月加筆修正

この記事を書いたプロ

馬屋原康平

マネーセミナーおよび資産形成に強いFP

馬屋原康平(ブライトリンクス株式会社)

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