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大場慶夫

建設コンサルタント・IT他、技術者専門心理セラピスト

大場慶夫(おおばよしお) / 心理カウンセラー

アクシス・サポート

コラム

緊張感が高まると急激な眠気に襲われてしまうため仕事や会議が不安

2016年8月1日 公開 / 2016年10月31日更新

テーマ:仕事の不安と解消方法

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング


緊張状態が続いて眠れなくなったり、強いストレスで不眠に陥る睡眠障害は、一般にも知られているところです。

ところが今回お話しするのは、その逆というべきなのか、極度の緊張やストレスを感じた時、急激な眠気に襲われる睡眠発作についてです。単なる居眠りとは異なるこの症状。商談や会議中に起きてしまうと、やる気がない、たるんでいるとも取られかねないので深刻です。

緊張により、急激な眠気に襲われる「ストレス性睡眠発作」

「仕事でうっかりミスをして上司を怒らせてしまった」という経験は、社会人になると少なからず経験することだと思います。テレビドラマなどでも、上司が部下を叱るシーンを見かけることがありますよね。

大目玉をくらい、本来なら眠気も吹き飛ぶようなこの状況で、強い眠気に襲われたらどうなるでしょうか?

重要な会議中、あるいは大事な商談をしている最中など、眠るべきではないタイミングで、眠りに落ちてしまったら?

実は、ストレスを感じたり緊張を強いられたりする場面で、突発的な眠気を感じ自己コントロールが効かなくなる「ストレス性睡眠発作」と呼ばれる症状があるのです。
大事な場面で眠りに落ちてしまうので、発作があることを知らないまわりの人からは「理解しがたいもの」として映ってしまいます。

眠気が生じるメカニズム


緊張やストレスを受けると、ドーパミンやノルアドレナリンという興奮をもたらす情報伝達物質が過剰に分泌されます。

そのため、眠れないという症状を訴えるようになる方が多いのですが、ストレス性睡眠発作を引きおこす場合は、逆に急激な眠気が生じ、本当に入眠してしまうという矛盾した状態になるのです。

具体的なメカニズムは明らかになっていませんが、ストレスは危険を知らせる身体からのシグナルです。何らかの不安要素が作用し、緊張した身体を休めようとする危険回避で「眠る」という反応が起こるのではないかと言われています。

緊張感による眠気に襲われる場合、幼少期の親との関係性や心理的トラウマについて考えてみても良いかと思います。
叱りつけていた子供のまぶたが重くなり、バタンと眠ってしまう様子を何度も見た両親が、専門医に相談したケースもあるようです。

例えば、親からのたび重なる強い叱責、言い返せない我慢や恐怖心が心の中に残っていないでしょうか?
今なお、他人の感情や言葉に敏感で、苦手な場面を受け流すことができず、自分の存在を否定しがちになっていませんか?

「ストレス性睡眠発作」は、根本的ストレスやトラウマが原因だと考えられます。
しかし、ご本人は何が根底にあるのか無自覚な場合が多く、自分の感覚や感情に自ら気づかないようにするなど自己防衛本能が働いている可能性があります。

解消するための考え方や対処法


残念ながら「ストレス性睡眠発作」の治療法は、確立されていないのが現状です。

眠気を覚ますという意味の対策としては、常日頃から体を動かすこと、誰かと進んで会話すること、深呼吸やストレッチの導入、コーヒーや紅茶を飲む(カフェイン摂取)などがあげられます。

そして、ストレスがかかってしまう原因は何なのかをゆっくりひも解いてみることが大事です。
緊張やストレスを感じることが少なくなれば、発作が起こることも少なくなるでしょう。

専門のカウンセラーやセラピストのもと、深い心の傷による生きづらさと向き合い、不安要素を薄め、より良い方向に向かえるよう歩みを進めていきましょう。

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大場慶夫

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