仕事の納期が迫っている焦りやストレスでうつ病になりそうな不安
人生はいいことばかりではありません。うまくいかないことが続いたり、物事が思うように運ばなかったりすると、誰もが落ち込んでしまうものです。
それが仕事の場面ともなると、業績の成果や上司の評価となって現れることもあり、不安に押しつぶされそうになったり、「もうダメだ、自分にはできない」と絶望の淵に立たされたような気持ちになることもあるでしょう。
このような自己否定を起こさせる気持ちはいったいどこからくるのでしょうか?
今回はこのようなマイナス思考に陥らせる「心のクセ」についてお話ししていきたいと思います。
コンプレックスから自己嫌悪→自己否定へ陥る過程について
前回のコラムでお話ししたように、幼少期に他者と比べられる経験をしたり、親に愛されなかったなど、怒りや悲しみの感情を解消できぬまま成長した人は、誰よりも愛情を欲しながら一方で自分を愛せないといった愛着障害を抱えてしまう傾向があり、劣等感やコンプレックスもここから生まれます。
また、思春期以降、他者と自分を比べる中で人は成長を遂げていきますが、幼少期に身につけた価値観や心の癖が劣等感やコンプレックスとなって心に強く残っていると、それが自己嫌悪の感情となり、やがて自己否定となって、さまざまな場面で思考や行動の足かせとなってしまうことがあるのです。
このような思考パターン……自分を責める脳のようなものの正体は、自分自身が作り出していることが多く、実際に完璧主義で理想の高い人ほど、自己嫌悪や自己否定が強く表れることでもよくわかります。
できないと思い込む思考パターンの原因と負の連鎖が続く理由
思春期に抱く精神性の大きな特徴として、自身への完璧な理想像を求めることがあり、時に完璧でない自分への自己嫌悪の感情を生み出す要因にもなります。
「“できない”自分は努力でカバーする」という姿は誠実に映るために周囲に評価され、本人にとっては頑張る原動力ともなりますが、実はこれこそがマイナスの思考パターンの原点ともなりがちです。
それは、幼い頃の「親からの躾」に隠れた「~ねばならない!」という5つのドライバーが関係していることがあります。
【5つのドライバー】
1.完全でなければならない
2.一生懸命努力しなければならない
3.他人を喜ばせなければならない
4.急がなければならない
5.強くなければならない
常に頑張る自分なら好きでいられる、その姿勢こそが認められる手段だと自ら思い込んでいるため、頑張り続ける。こういった負のスパイラルから抜け出せずにいることに思い当たる方はいませんか?
自己否定の殻から脱し、自分を信じて新たな一歩を踏み出すには
努力や頑張りだけではうまくいかないことはわかっていても、そのことに意味を見いだしている人にとっては、結果が出せないことほど辛いことはありません。
過去に戻って劣等感を抱くに至った原因を消すことはできず、起きた事実は変えられません。しかし、今の自分の思考や行動を変えることや過去に感じた感情を受け入れて、感情に終止符を打つことはできます。
そうすることで、思考や行動、未来の自分を変えることができます。
うまくいかないことの方が多いと感じたなら、後はよいことだけが残っているのだと考えてみる、自分が好きになれないなら、短所は置いておいて長所を書き出してみる、“できないこと”“できていないこと”にポイントを置かず、“できたこと”“できていること”を書き出してみる、など思考や行動を少しずつ変えてみることから始めてみましょう。いつの日かきっと、新鮮な発見があるはずです。
しかし、行動を変えることで、不安の解消に繋がることはありますが、根本の解決に結びつくことは多くありません。
あなたを一番大切に思ってあげられるのは他でもない自分自身です。自己否定の殻から抜け出し、新たな仕事にチャレンジできる自分を手に入れるためにも、心理セッションで根本的な解決をし、今までとは違う発想や行動パターンを身につけてみませんか?
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