“相手の痛みを理解する=自分も痛むべき”

テーマ:NVC



“相手の痛みを理解する=自分も痛むべき”

そんな考えに、囚われていませんか?

特に 共感力の高い人ほど、他人の感情に巻き込まれ、気づかないうちに疲弊しがちです。

私自身、かつてその罠に苦しんだ時期がありました。

でも、本当に大切なのは「自分を痛めること」ではなく
自分を整えたうえで、他者に寄り添う力。

これはリーダーシップにおいても、対人関係においても、決定的に重要なスキルです。

マインドフルネス伝道師のガネーシャ尾上です。
今回は、本当の意味での「相手の痛みを理解する」ということについてお届けします。



なぜ疲弊してしまうのか



誰かの痛みを理解したい。

その優しさが、自分自身の心身をすり減らす結果につながることがあります。

私たちはつい「痛みを共有=同じように痛むべき」と思い込みがちです。

けれど実際は、自分のエネルギーが枯れてしまっては、相手を支えることもできません。
大切なのは、自分を整えること。

そのうえで、相手の感情に寄り添い、理解し、受けとめる力を持つことです。

共感力の本質

共感力とは、相手の感情や状態を理解し、その立場に立って感じ取る能力です。

・相手の話を真剣に聞く
・感情に寄り添う
・評価や解釈ではなく、そのままの感情に耳を傾ける

これが 相手の痛みに寄り添う土台 になります。

自分を痛めつけるパターンからのシフト

特にリーダーやマネジメント層は、この点に注意が必要です。

メンバーや周囲の痛みを感じすぎて、自分自身が潰れてしまう方も多いからです。

ここで大切なのは セルフケアと共感力の両立。

・まずは自分を大切にする
・心身の健康を保つ
・「私が痛まなければ、相手の痛みが理解できない」という思い込みを手放す

整った自分だからこそ、穏やかに、深く、他者の痛みに寄り添える のです。

共感力を養う具体的な方法

アクティブリスニング


相手が話しているときにしっかりと目を見て頷き、関心を持っていることを示します。
相手の言葉を繰り返すことで、理解していることを確認します。

感情を尊重する


「そんなことで悩んでいるの?」といった否定の言葉はNG。
相手の感情をそのまま受けとめる姿勢が重要です。

感情やニーズへの質問をする


「今、どんな気持ちでいるのかな」
「何を大切にしたかったのかな」

そうした問いかけが、相手自身の理解を助けます。

共感の言葉を伝える
「それは本当に辛かったですね」
シンプルな言葉でも、相手は「分かってもらえた」と感じます。

過去の「痛める誓い」に気づく

さらに注意したいのは、幼い頃に「自分は痛まなければならない」と誓っているケースです。

私自身、そうしたパターンに深く縛られていた時期がありました。

これは無意識の「自己破壊的なパターン」として残りやすいものです。

もしそうした感覚が強くある場合は、専門家のサポートを受けるのが効果的です。

過去の誓いを解き放ち、自分を大切にしながら、他者に寄り添える力を取り戻していきましょう。

結論

他人の痛みを理解するには、自分を痛めつける必要はありません。

むしろ、自分を整えたうえで、健康な共感力を育むこと。

それが、他者を本当に支える力になります。

そして、もし自分の中に「痛まなければならない」という誓いがあると気づいたら、どうか一人で抱え込まずに助けを求めてください。

共感力を磨くことは、より豊かな人間関係を築くための大切なスキルです。

リーダーとして、親として、パートナーとしてーー
あたたかく、健やかに、他者と関われる自分を目指していきましょう。


あなたは「共感」と「自分のケア」、どんなふうにバランスを取っていますか?

私のセミナーや研修でも、健全な共感力の育て方や過去の誓いを解放する方法について、たくさんの実例をご紹介しています。

もしこの記事を読んで感じたこと、実践していること、共感力に関するお悩みなどがあれば、ぜひコメントで教えてください。
一緒に学び合える場にしていきましょう。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

ガネーシャ尾上
専門家

ガネーシャ尾上(マインドフルネスコーチ)

合同会社セブンクローバーギルド

IT業界での知見を持ち、ビジネスの可能性を引き出す視点とマインドフルネスを軸とする心理的アプローチの両面から、実践的な”心のトレーニング”を提供。働く人の心身を整え、企業と社会の自己実現を支援します

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

心のトレーニングで心身を整えるマインドフルネスコーチ

ガネーシャ尾上プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼