コミュニケーションの質を根本から変えるヒント

マインドフルネス伝道師のガネーシャ尾上です。
ある週末、子どもの学校キャンプでボランティアをしていたときのこと。
女子テントでトラブルが発生し、急遽呼ばれました。
仲の悪い2人が同じテントになり、一方の子がもう一方の荷物を乱暴に扱い、相手が泣いてしまったのです。
まさか、ここでNVC(共感的コミュニケーション)が役立つとは——。
目次
怒っている子ではなく、「傷ついている子」として関わる
泣いていた子の話にしっかり耳を傾けると、
彼女はただ怒っていたわけではなく、「安心して眠りたい」「わかってほしい」という願いを持っていました。
その気持ちを、もう一人の子に静かに伝えると、彼女はしばらく黙ってから一言。
「そんなふうに感じていたんだ…」
自分の行動が相手にどう影響していたのか、ちゃんと理解してくれた瞬間でした。
誰も責めず、自然と納得できる解決へ
その後、泣いていた子が「別のテントに移りたい」と自分で提案。
周りの子たちも自然にそれに賛同し、場の空気はすっと整っていきました。
誰も責められることなく、誰かを悪者にすることもなく、感情に寄り添うだけで、こんなにもスムーズにまとまるのかと驚かされました。
後日、保護者から届いたメッセージ
「娘の気持ちをじっくり聴いてくださり、ありがとうございました。
勇気を出して自分の気持ちを伝えられたことが、大きな自信になったようです。」
“想いが届いた”という体験こそ、彼女にとって一番の宝物だったのかもしれません。
感情のマネジメントに必要なのは「共感力」
この経験を通じて実感したのは、NVCは感情を鎮めるだけでなく、
信頼関係や自己肯定感を育てる架け橋になるということ。
特にリーダーにとって、共感力は対立を防ぎ、チームの信頼を強化するために不可欠なスキルです。
経営の現場でも求められる「小さな共感の積み重ね」
・報告が遅れた部下にイライラしてしまう
・些細な一言でチームの空気が悪くなる
・言いたいことを飲み込んでモヤモヤが残る
そんなとき、「この人はいま何を感じ、何を求めているんだろう?」と問いかけてみるだけで、見える景色が変わります。
リーダーシップとは、ただ言葉を選ぶことではなく、
「心に届くコミュニケーション」を重ねること。
その鍵は、やっぱり共感の力です。
もし今、あなたのチームや組織で似たような課題を感じていたら、
共感を軸にした新しいアプローチを一緒に探ってみませんか?



