【現場で実感した「共感の力」】 感情の火種を鎮めるのは、正論ではなく“寄り添い”だった

「ちゃんと伝わらない…」そんなストレスを抱えていませんか?
・ 話が通じない
・ 組織の空気が悪い
・ チームが本当の意味で“動かない”
経営者・マネージャーになるほど増えるこのジレンマ。
何度伝えても響かない、意図がズレる…。
実はその原因、多くは「共感のないコミュニケーション」にあります。
マインドフルネス伝道師のガネーシャ尾上です。
今回は、
リーダーに欠かせないスキル「NVC(共感的コミュニケーション)」の視点から、
コミュニケーションの質を根本から変えるヒントをお届けします。
目次
「話すのが好き」でも、なぜ疲れる?
「会話の後にぐったりする」
「説明したのに、わかってもらえなかった…」
そんな経験、ありますよね。
それはただ“言葉”が足りないのではなく、
“共感”が足りていないだけかもしれません。
NVC(共感的コミュニケーション)とは?
心理学者マーシャル・ローゼンバーグが提唱した
「自分も、相手も、大切にする」対話の技術です。
・ 観察:事実を評価せずに見る
・ 感情:自分がどう感じたかに気づく
・ ニーズ:なぜそう感じたのか、背景の願いに目を向ける
・ リクエスト:相手にどうしてほしいかを丁寧に伝える
職場のシーンで使うと…
「また会議が長引いた…もう残業は嫌だ!」
NVCならこう言い換えられます:
「今日の会議は予定より30分延びましたね。(観察)
私は定時で帰るつもりだったので、少し困っています。(感情)
家族との時間を大切にしたいんです。(ニーズ)
次回は議題を絞って時間通りに終えられるよう工夫しませんか?(リクエスト)」
家庭でも効果を発揮
「いい加減にゲームやめなさい!」
NVCではこう変わります:
「あなたは1時間以上ゲームをしているね。(観察)
私は、一緒に夕食を食べたいと思っているよ。(感情)
家族で過ごす時間を大切にしたいんだ。(ニーズ)
だから、そろそろ食卓に来てくれないかな?(リクエスト)」
NVCがもたらす3つの効果
1. 言葉の行き違いが減る
感情のぶつかり合いではなく、理解し合う対話ができる。
2. 「ちゃんと聞いてもらえた」感覚が生まれる
信頼が深まり、関係性が良くなる。
3. 自分の本音が整理できる
表面的なイライラの奥にある「本当の願い」に気づける。
「共感」が、チームも人生も変える
共感力は、リーダーとして最も大切な“土壌”です。
伝える力よりも、「聴く力」「寄り添う力」があるチームは、自然と動き出します。
・ 職場での衝突が減る
・ 家庭での空気が柔らかくなる
・ 自分自身の心が整う
「ちゃんと伝えたい」なら、まずは共感から。
今日の会話でひとつだけでも、相手の「気持ち」や「願い」に耳を傾けてみてください。
その一歩が、あなたのコミュニケーションを、そしてチームを大きく変えるはずです。



