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井上昇哉

子どもたちの思考力を高め、未来の選択肢を広げるプロ

井上昇哉(いのうえしょうや) / 塾講師

学習塾「与一」/合同会社 あたまをたがやす

コラム

『塾に勝る!?参考書活用の重要性(特に新高校1年生向け)』

2020年5月25日 公開 / 2020年12月1日更新

テーマ:大学受験 高校生活

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

こんにちは、与一の井上です。

漸く学校が再開し、自転車を並べて下校する生徒たちはとても楽しそうな顔をしています。
やはり学校というものがどれほど子どもにとって大事なものかがよくわかりますね。


さて今日は特に新高校1年生にお伝えしたい“参考書の重要性”についてお話します。

高校生の勉強を見ていてすごく勿体ないと思うのが、参考書をうまく活用している子が少ないということです。
今日日少し検索をすれば受験に役に立つ参考書は山ほど出てきますし(本人に合うかどうかは別問題ですが)、受験生の多くが使う勉強管理アプリでも、使った参考書を登録する項目があります。
まさに受験生に向けて参考書を使うのは「当たり前」ではあるのですが、恐らく徳島県の高校生は“整対”での勉強に中学生時代慣れていたせいで、市販の参考書を使おうという意識が薄いのだと思います。

自己学習につまずくのはなぜか



自己学習の難しさの一つは、当たり前ですが「わからない問題」を解くことです。
苦手克服のため自分を奮い立たせ机に向かうも、やはり「やってもわからない」となるため、勉強への意欲が薄れ、ますます勉強が嫌いになるという負のサイクルに陥ってしまいがちです。
特に高校の学校教材は、解説が少ない、または解説が端折られているため、それだけで理解を深めるにはそもそもある程度以上自分で理解している必要があり、これを教科書や学校のノートで解消するのはかなり難易度の高い作業となってしまいます。

また勉強がうまくいかないもう一つの理由は、時間に見合った成果が上がらないということです。
真面目な子に多いのですが、四角四面に学校教材を1から10まで丁寧に解き、時間がとにかくかかってしまう、それなのにテストでは思った結果が得られない、と勉強時間に見合った成果を上げられないといった事態に陥る子もたくさんいます。
つまり“勉強の効率が悪い”ということなのです。

一方参考書を使って勉強するとどうでしょう。
数多く出版される参考書の中でも他者と差別化するべく、大半の参考書は非常にわかりやすく解説がなされているため、教科書や学校指定のテキストを使って1時間頭を悩ませた問題がたった10分で解けてしまった、なんていうことも決して珍しくはありません。
このおかげで「わかる」→「頑張ろう」という良いサイクルに近づいていけるでしょう。

また全てを網羅しなければならない教科書とは違って、(勿論用途によっては教科書以上に詳細な参考書もありますが)多くの参考書は“習いたて”または“わからない”子に向けて作られていますので、重要ポイントに解説が絞られており、より効率的に勉強することが可能になります。

勉強ができる子=面倒くさがり?


勉強ができる子は、端的に言えば表現は悪いですが“面倒くさがり”なのです。
自分で調べるのが面倒くさい→誰かに教えてもらおう
全部解くのが面倒くさい→重要なところだけ解こう
こうした思考回路を持った子が、実は“頭の良い子”なのです。

このような“頭の良い子”はやはり「使える者はなんでも使える」という考え方を持っているため、参考書という恰好のツールを利用しない手はないのです。
特に難関大学に合格した子で、学校教材だけで勉強が完成した子はほぼいないと言っても過言ではないでしょう。

自分に合った参考書を見つける


一つ注意をしてほしいのは、“みんなにとって良い参考書”はないということです。
ネットに溢れる“良い参考書”と呼ばれるものは、あくまでそれを使って合格した子にとっての“良い参考書”であり、重要なのは自分に合った参考書を見つけることなのです。

英語で例を挙げると“ターゲット1900”という単語集が挙がります。
これ自体は勿論とてもよい単語集ではあるのですが、問題はこの別版として“ターゲット1400”というものが存在することです。
毎年必ず目にするのが勉強の遅れに焦った2年生・または3年生がこの単語集で一生懸命単語を覚えていたり、意識の高い1年生がこれを購入したりする光景です。
ですが、“1400”のレベルの単語すら覚えていない子にとっては“1900”をいくら覚えてもやはり成果は上がりません。
それは1年生や勉強の進んでいない2・3年生が必要とするレベルの単語は“1400”の方にほとんど収録されているからです。

こうしたことは他の教科でも頻繁に起こります。
参考書で勉強することが非常に重要だとは言っても、友達の使っているものを真似して使ったり、ネットで勧められているものを盲目的に使用しても、むしろ勉強の効率が落ち、百害あって一利なしといった事態に陥ってしまうこともあるのです。
正しく自分のレベルを把握し、じっくり時間をかけて自分に合った参考書を見つけましょう。

今までの勉強方法ではうまくいかない



はっきりと断言します。中学校でやってきた“学校教材を一生懸命やるだけ”の勉強方法では確実に失敗します。
参考書を上手に活用することが、高校生にとって成績向上・志望校合格には必須であると言っても過言でありません。
最近では無料で視聴できる動画も数多くありますが、それでも利便性勉強の能動性などの点で参考書の方を私はお勧めします。

どれくらい参考書が重要かを、塾を運営している私がこう言えばわかって頂けるでしょうか。

「参考書を正しく使って勉強すれば、多くの子は塾に通わなくても志望校には十分合格します。」

この記事を書いたプロ

井上昇哉

子どもたちの思考力を高め、未来の選択肢を広げるプロ

井上昇哉(学習塾「与一」/合同会社 あたまをたがやす)

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