ある社長からの一言
先日、あるところでコンサルティング報酬について話をすることがありました。
私が生業として行っている事業再生コンサルティングに限らず、何かと経営コンサルタントに対しては高い報酬を支払わなければならないといったイメージがあるようです。
他の経営コンサルタントのことは分かりませんが、事業再生に関して、資金繰りが厳しい中業企業からいただくには高い報酬と思われることはあるかもしれませんが、実際に現場で仕事をしている私にとっては、それ相応の報酬だと思うところはあります。
今の現状はどこのコンサルタントもそうかもしれませんが、そんな報酬についての議論の中でふと感じることがありました。
はて、他の商売ってどうなんだろう・・・。
例えば、下請けで仕事をしている中小企業の経営者の方たちは、
「この製品をこの価格で作ってもらいたい」
という要望に応えるため、一つ一つの工程を見直したり、材料について考え直してみたりと日々努力しています。
しかし、私たちは「コンサルティングには高い知識とリスク、そして作業時間がかかるからある程度の報酬は頂かないと・・・」という考えが先にたっていたような気がします。
あまり極端な値段ではムリかもしれませんが、もう一度、クライアントが本当に望んでいることは何か・・・。それを達成するまでの過程・行程の中で、見直しができるところは無いのか・・・。
それは決して仕事の手を抜くということでもなく、所謂「安かろう、悪かろう」ということでもなく、顧客に対しての必要なことを必要な報酬でって部分でね。
そんな努力を私たちは今までしたことがあっただろうか・・・。
「そんな安い仕事ではありません!」的な発想で仕事を請けていないだろうか・・・。
自分が顧客の希望に応えるための努力を惜しむべきではないような気がしました。
もっと中小企業経営者の方々にとって気軽に相談できるようなパートナーになるには報酬価格についても当然考える必要があります。
そうすれば、おのずと私たちに対してのハードルは下がり、これから更に事業再生という仕事が一般的になっていくのではないのかな・・・。
もう一度、原点に立ち返って、そんなことも考えてみようかと思った時間でした。
だって、それこそが商売の基本であり、 『経営努力』 と呼ばれることだからね