正解のない時代にキャリアを創造する【第4回】人材版伊藤レポートとは?人的資本経営との関係をわかりやすく解説

2026年4月30日、弊社は岩手県陸前高田市の「認定特定非営利活動法人 桜ライン311」様のマンスリーサポーターとなりました。
桜ライン311は、東日本大震災の津波到達地点に桜を植え、「ここまで津波が来た」という事実を未来へ伝えていく活動を行っています。
陸前高田市内の津波到達地点を一本の線で結ぶと、その距離は約170kmにも及びます。
そのライン上に、10メートル間隔で桜を植えていく。
完成すれば、17,000本もの桜が、街の中に一本の“記憶のライン”として存在することになります。
大きな自然災害の伝承はこれまで人々は、石碑によって後世に伝えようとしてきました。
石碑は、長い年月を残り続けることができます。しかし、そこにあることが当たり前になれば、人は次第に意識しなくなってしまいます。
また、言葉も時代とともに変化していきます。
明治時代の文章を、現代の私たちが難しく感じるように、私たちが今書いている文章も、100年後には読み解きづらくなっているかもしれません。
しかし、桜が咲く風景そのものは、時代を超えて人の心を動かします。
春になれば、人は桜を見上げます。
そして、親が子へ、祖父母が孫へ、こんな会話をするかもしれません。
「この桜のラインは、昔、大きな津波が来た場所なんだよ」
桜ライン311の活動は、“記録”を残す活動であると同時に、“対話”を未来へ残す活動とも言えます。
東日本大震災の記録は、膨大なデジタルデータとして保存されています。しかし、どれだけデータが残っても、人がそれを使わなければ意味を持ちません。石碑はあっても、その存在が人々に意識されなければ何も伝わらないのと同じです。
人の記憶は、単なる情報ではなく、「誰かとの会話」の中で受け継がれていくのだと感じます。
「私たちは悔しいんです」
桜ライン311の皆様のこの言葉には、災害を防げなかった悔しさだけでなく、「次の世代には同じ思いをさせたくない」という強い意志が込められたものです。
弊社はキャリア支援という仕事をしています。
キャリアとは、単なる職歴ではなく、人がどのように生き、どのように社会と関わり、“その人らしさ”を築いていくのかという、生き方そのものだと考えています。桜ライン311の活動から学ぶものは多く、過去に実施したキャリアに関する講演や、桜ライン311の活動を伝える写真展の開催などでもご協力を頂いてきました。
弊社も微力ながら、この活動を支援するとともに、「人は未来へ何を残して生きるのか」を学び続けていきたいと思います。


