変えれない商品価格のメリットとは?
「機器製造メーカーで見た現実:なぜ価格を上げられないと借金が減らないのか?」
こんにちは、サポートコーチ出雲の山根浩二です。
以前知人の紹介で、ある専門設備機器を作っているメーカーを訪問しました。この会社は、昔から高品質な製品を作ってきたのですが、経営がとても苦しい状況でした。
主な理由は、製品単価を上げてない為に、過去にできた借金が全然減らないことでした。今回は、その会社で見た現実と、私たちがそこから学べることについてお話しします。
なぜ借金が減らないのか?価格が上げられない問題
この会社は、他の会社にはない特別な技術を持っています。それでも、社長が値上げに抵抗感を持っていて、新しく受ける仕事の価格を上げることができず、利益があまり出ない状態になっていました。
どんなに良い製品を作っても、価格が低いままでは、借金を返すためのお金が足りなくなってしまいます。特に、昔の取引が安い価格だったため、それで得られる利益がほとんどない状況でした。それでも少しずつ借金を増やしながら、継続は出来ていました。
メンテナンスでも価格が上げられない
このメーカーは、設備機器の出張メンテナンスも行っていましたが、現場に合わせた設計をして現場によって手間や時間が違うのに、訪問する際の料金も低い基準で見積りをしていたために、余裕のある料金をもらっていませんでした。
お客様との長い付き合いと、経営者自身の価格設定の感覚が低いために、値上げをためらっていたのです。
しかし、仕事にかかる経費やスタッフの時間を考えると、これ以上続けるのは厳しくなってきています。価格を上げなければ、会社の将来が危うくなります。
後継者がいない問題
さらに、この会社にはもう一つの問題がありました。それは、後継者がいないことです。現在の社長は高齢ですが、会社を引き継ぐ若い世代がいません。
経営者は古株の社員に引き継いでもらいたいと語られていました。
特別な技術を持つ会社だからこそ、後継者が必要ですが、今の経営状態では若い人が引き継ぎたくても難しいのです。このままでは会社が存続できなくなるかもしれません。
どうすればいいのか?
この企業の状況を見て強く感じたのは、自分たちの持つ価値を自身が理解して、その価値を確信を持ってお客様にしっかり伝えることの大切さです。
また、借金返済を見据えた価格改定が必要です。目先の支払いが出来ていると、長期を見据えての経営が出来ない方が一定おられます。
特にこの会社のように、他にはない技術やサービスを提供しているなら、その価値を価格に反映させることが必要です。
もし特別な技術・サービスを提供していなくても、長期継続可能な価格改定が常に必要になります。
価格を上げるのは不安ですが、会社を守り、未来を見据えた経営をするためには避けられない決断です。
まとめ
価格を上げることに抵抗を感じる経営者は多いですが、それによって会社が厳しい状況に追い込まれることもあります。
その結果、経営者が常に、資金繰りに悩んでいたり、社員の雇用を維持出来なくなったり、給料を上げれなかっり、人手不足で一人当たりの業務量が増大したり、突然倒産に追い込まれる結果になる恐れがあります。
自分たちの製品やサービスの価値を見直し、適正な価格をつけることで、借金を返済し、継続して会社の未来を明るくすることができます。
あなたは、何を学べましたか?
ここまで、お読みいただきありがとうございました。