身体の異常を感知するために五感を研ぎ澄ませよう
【寒波到来】
先週、1月20日から節分の2月3日までが大寒というお話をしたばかりでしたが、ついに寒波がやってきました。
各地で最低気温を更新したり、大雪で交通が麻痺したり、なかなか大変な天候になりましたね。
私も、水曜日に行く予定だった大阪分院のいぬねこ治療院を次の週に振り替えてもらったり、週末に予定していた滋賀での講座を日程変更したり、予定していたお客さんがキャンセルになったりで一気にこの数日は家に引きこもり生活になってしまいました。
【冬の養生は閉蔵】
東洋医学では、冬は「閉蔵」と呼ばれ、文字通り閉じこもって氣を貯め込む季節です。
毎度おなじみの黄帝内経では、
「企みごとをするように家の中に閉じこもり、氣を外に漏らさないようにして春に備える」
とあります。
できるだけ体を温め、体温を逃がさないように。
動くと汗をかいて体温が下がるので、動くこともできるだけ控えるように、というのが冬の養生の基本です。
【気候と養生】
たまたまニュースを見ていたら、お隣の韓国ではマイナス30℃などの記録的な低気温となったそうです。
韓国は緯度はそんなに高くなく、ソウルで新潟と同じぐらいです。
それなのに北海道以上に厳しい寒さになるのは、ベースが大陸気候だからなんですね。
四方を海に囲まれた日本の場合、海流で寒気団が温められるのと同時に湿った空気になるため、寒さが大陸より和らぎます。
そして、湿った空気が日本列島の真ん中の山脈に当たるため、日本海側には雪が多くなります。
逆に韓国では乾いた冷たい空気のために寒暖差が激しく、日本より気温は低いのですが、降雪はあまり多くありません。
これは夏にも言えることで、韓国でも夏は30℃を超えますが、湿度が低いため日本のような寝苦しい熱帯夜にはなりません。
つまり、韓国や中国のような大陸では「湿邪」はあまり考える必要がなく、どっちかというと乾燥による津液(体内の水分)の減少やほてり、虚熱(乾燥して熱が上がること)が問題になるのではないかということです。
【湿邪はしつこい】
そして、日本は一年を通して湿度の高い国ですので、「湿邪」の影響はとても大きいですね。
関節の痛みは「寒邪」による冷えが原因であることが多いのですが、これに「湿邪」が加わると一気に重だるくなり、慢性化しやすくなります。
そのため、日本での養生は常に
「体内の水をいかにさばくか」が重要になってきますし、それは恐らく「黄帝内経」ができた頃の中国ではあまり考えられていなかったのではないかと思います。
【湿と寒を追い出す】
湿も寒も下に沈み、気血の流れを阻害します。
基本的には温めることで寒邪も湿邪も追い払うことができますので、やはり冬はお灸ですね!
人間の場合、よく使われるのはやはり「足三里」と「三陰交」ですが、足三里の少し外側にある「豊隆」も湿にはよく使われます。
また、三陰交の少し下にあり、足首のすぐ上になる「復溜」もよく使われます。
ツボをピンポイントで決めるのが難しいときこそ、温灸ローラーで全体的にコロコロしてみてくださいね。
犬猫にも同様のツボが使えますので、まずは腰を十分に温めて寒邪を追い出してから、足の外側を膝から足首にかけてコロコロ。
それから、嫌がらなければ足首の内側も少しコロコロ。
小豆パックでマッサージもいいですね!
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