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山路美晴

ペットと飼い主の心と体を癒やすプロ

山路美晴(やまじみはる) / 獣医師

滋賀ペット治療院

コラム

ペットの最期に人ができることはなんだろうと考えます

2022年2月24日 公開 / 2022年3月24日更新

テーマ:人と犬猫

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: 東洋医学

【鍼灸の効果】



春先は、気候のせいなのか体調を崩して亡くなる子の知らせをよくお聞きします。

冬ごろから具合が悪くなり、いったん持ち直したものの2月に入ってから急に体調を崩してそのまま…という子もいました。

私は仕事柄シニアのワンニャンを診る機会が多く、長いお付き合いをしてる子も多いのですが、その子の最後の数ヶ月に携わっただけという例も少なくありません。

これは私の感触で、科学的なエビデンスは何もないのですが、ひどく悪くなる前に鍼灸を始めてコンスタントに続けてくださっている犬猫はすごく調子がいいように思います。

そして、悪くなって西洋医学でもどうしようもないと言われてからの対応だと、一時的には体が楽になってもやはり完全に持ち直すところまでは難しいのかな、という印象です。


【家庭でのケアの効果】


それと合わせて、日頃の飼い主さんの地道なケアは大きく影響すると思います。

毎日少しでもいいからローラー鍼でコロコロする、お灸で温める。

そんなふうにケアされているペットたちは毛艶もよく、全体に気の巡りがいいように見えます。


また、亡くなった子のご連絡をいただくといつも、

「最後はコロコロやお灸でケアできてよかったです。
 うちの子たちも気持ち良さそうでしたが、私もすごく救われました。」

と言っていただきます。

鍼灸整体治療、人間でもそうですが体を少しずつ変えるので具合がいいときには気がつかないんですね。

でも、悪くなってから受けるとその効果を実感します。


リキさん
(もう何年も鍼治療を受けていただいている柴犬さんです。)


ただ・・・
どんなにがんばっても願っても、お別れは必ずやってきます。

私も、最近うちの犬の癌が発覚してからついそういうことばかり考えてしまいます。


【動物は今を生きている】


これはいろんなところでよく聞く言葉ですね。

動物には、未来を予測することが難しいので、たとえ病気になっても
「自分はこの先どうなるのだろう?」
と、悲観することはありません。

今、目の前に好きな食べ物がなくてがっかりすることはあっても、明日のおやつの心配はしないですよね。
(過去のことは結構しつこく覚えてる子もいますが)

人間だけが、
「この子はどんな亡くなり方をするのだろう」
「この病気がひどくなると苦しくなるのだろうか」
「なんとか楽にコロッと旅立ってほしい」
「でも、できるだけ長く一緒にいてほしい」

などなど、いろんな思いを巡らしてペットの死を不安に感じます。

そんな飼い主の不安の原因はペットにはわかりませんから、「なぜママは悲しい顔するのか」と自分も不安になってしまいます。


ビーグルの寝顔
シニア犬の穏やかな寝顔はなんとも言えずかわいいですね。


我が家の犬がいつまで生きられるかはわかりませんが、今できることは
毎日を笑顔で暮らすこと
なのかな、と思ったりします。

寿命は誰にもどうしようもありません。
そして、何をしてもしなくても悔いは残るものですから、せめて毎日を気持ちよく過ごせるようにしてやりたいと思います。


(この記事は2021年2月のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴い加筆修正してこちらに投稿しました。)

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