節分には豆まきして邪気を払おう!

山路美晴

山路美晴

テーマ:東洋医学豆知識

【東洋医学と季節】



暦の上ではもう春、今日は節分です。
確か、去年は2月2日が節分だったんですよね。

コロナ自粛で昨年に引き続き各地の豆まき行事が中止になっていますが、本来なら疫病が流行してる今こそ豆まきを盛大にすべきだと思います。

我が家は節分には必ず一家総出で豆まきします。
(主人がこういう神事にこだわるんです・・・)

買ってきた炒り豆はまず神さん棚にお供えしてから、家長である主人がまきます。

家の奥から順番に窓を開けては豆をまき、急いで閉めるのを繰り返します。

掛け声はなぜか
「鬼は外、鬼は外、福は内」と、
鬼は外を2回言います。

最後は鬼に玄関から出て行ってもらって終わりです。
そして歳の数だけ豆を食べます。

私の父が子供の頃は玄関にザルを伏せておき、鬼がザルの目を数えるのに夢中になり、家の中に入らないようにしたそうです。

昨年は鬼滅の刃の影響でいろんなコラボ節分があったようですが、地方にはうちの父の田舎のような節分行事がまだ残っているのでしょうか。


【大豆もスーパーフード】



大豆は邪気を払う穀物であり、鬼を追い払うために撒きますが、もともと五穀(米、麦、ひえ、粟、豆)には霊力が宿るとされ、邪気払いに米を撒く神社もあるそうです。

原産は東アジアですので、中国をはじめ韓国・日本にも古くから豆は日常の食べ物としていろんな加工がされてきました。

薬膳では大豆は脾胃を補い、湿を追い出す食べ物です。
小豆と同じく、大豆も日本古来からのスーパーフードのひとつだと言えそうですね。

小豆をはじめ、多くの豆類がでんぷん質を多く含むのに対し、大豆にはほとんど含まれません。
そのため、植物性由来の良質なタンパク質として動物の肉に取って代わる将来を期待されています。


五行色体表の中では、「五穀」の欄に「豆」が出てきます。
五行では「水」のグループです。

「水」は五臓では「腎」が属します。
「五色」は黒ですね。

従って、薬膳では「腎を補うために黒いものを食べましょう」と言われます。
黒豆などは腎によい食べ物ということになりますね!


<黒豆の効能>


  • 五味:甘
  • 寒熱:平
  • 帰経:脾、腎
  • 作用:血行を促し、利尿をはかる。
  •    筋肉・関節痛を治す。食品および諸薬の毒を解す。
  • 主治:浮腫みをとる、筋肉のひきつれを治す、腫れを引かせる。



節分の豆まきをしながら、豆のスーパーぶりに敬意を払うのもいいかもしれませんね。


(この記事は2021年2月のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴い加筆修正してこちらに投稿しました。)

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山路美晴
専門家

山路美晴(獣医師)

滋賀ペット治療院

鍼灸・整体など東洋医学に基づく診療で、動物本来が持つ“自分で治ろうとする力”を引き出す。ローラー鍼などの「刺さない鍼」やお灸を用いて、家庭でペットのケアを行う講座を各地で開催している。

山路美晴プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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