生物の仕組みというのはとても奥が深いですね
【四診の続き】
前回少しお話しした、四診。
これは、東洋医学のお医者さんが患者の診断をする方法で、
・見る
・聞く、においを嗅ぐ
・触る
・質問する
の四つの方法で人を診断するものです。
昔の東洋医学者は、患者さんが部屋に入ってくる様子からすでに診療を開始していたそうで、歩き方、話し方、顔色、雰囲気などを総合的に見てその人の状態を把握していました。
現代医学でも、顔色を見たり触診や聴診をしますが、機器が発達した現代は、レントゲンやエコー、血液検査などで、今体で起きていることを分析していく手法が主流です。
普段、家庭で飼い主さんがペットの状態を見るのは自分の五感だけが頼りですよね。
自分がお医者さんになったつもりで見てみましょう。
人間と違って犬猫は「顔色」はよくわかりませんが、毛艶が顔色と同じぐらい状態を表しますね。
目の色は?
白くなったり充血したりしてませんか?
黄色かったら肝臓がかなり悪いので大変です!
皮膚の色がわかる子は肌の色も見てあげるといいですね。
それから、姿勢・歩き方・筋肉の張り・・・
立ったり座ったりしたときの足の位置は?
背中の曲がり具合は?
自分の犬猫の普段の姿とその犬種・猫種の標準を知っておくと、異常が感知しやすくなりますね。
飼い主さんの直感は正しいことが多い
これはいつも往診に行った先で感じることで、飼い主さんにもお伝えしているんですが、病院で言われたことと飼い主さんが自分の犬猫の様子を見ていて食い違いを感じたとき、「飼い主さんの直感の方が正しい」ということはよくあります。
いつも一番身近でペットのことを見ている飼い主さんが「これは何か違う」と感じるのは病状を見極めるのにすごく重要な要素になると思います。
ただ、それをきちんと獣医師に伝えることができないと誤解を招いてしまいます。
動物病院に上手にかかるには、「これはおかしい」と感じたことをできるだけ詳しく説明できるように日頃から準備するのがいいと思います。
たとえば、動画を撮るなど。
歩き方の異常やけいれんなど、たまにしか出ない症状は病院では再現が難しいこともあります。
おしっこや便の状態なども写真に撮ったり、回数を記録すると説明しやすいですね。
あとは、日頃食べている食事、いつもと変わったものを食べたか、何かいつもと違うことをしたか、など。
人間の子供さんを病院に連れて行くのと同じで、飼い主さんの観察が大きくものを言います。
日頃からいろんなことを話せるかかりつけの動物病院があるといいですね!
(この記事は2020年12月のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴い加筆修正してこちらに投稿しました。)
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