昔は感染症にどう対抗していたか
ざっくりと免疫の話
よく、世間で言われる「免疫」。
知ってるようで知らないですよね。
免疫システムは結構複雑で、本格的に勉強すると頭がくらくらしてきますが、今回はザックリとお話しします。
免疫というのは、体の外から体内に何かが入ってきたときに対抗する防御システムのことです。
免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」があります
自然免疫は、異物を直接分解したり食べたりして排除するシステム
です。
白血球の中でも好中球や大食細胞というのが対応します。
ミツバチの巣に入ってきたスズメバチを働きバチが一斉に襲って排除するのがこれに似てますね。
「獲得免疫」は、自然免疫で排除した 敵を覚えていて、同じものが来たときに 即座に反応して無効化することができる システムです。
主にリンパ球が担当し、個々の侵入者に固有の「抗体」と呼ばれるカギを作り、その侵入者を動かなくします。
こちらが一般にいわゆる「免疫」として知られている機構ですね。
(詳しくはもっといろいろあるんですが、とりあえずざっくり!)
SFチックに言うと、泥棒に入ったやつの生体パターン(指紋や網膜パターン、歩様や骨格など)を住居が記憶して2回目に来たら排除する…そんなイメージでしょうか。
自然免疫とは簡単に言うと「体力」
自然免疫は、入ってきた敵を肉弾戦でやっつけに行くわけですが、相手が強いと負けてしまいます。
でも、これをしのいで獲得免疫による抗体ができれば、次に同じやつが来ても早めに対抗する手段があるので、被害が少なくてすみます。
今世間で話題のコロナウイルスはそんなに強いウイルスではないので、本来は自然免疫で十分に対応が可能です。
インフルエンザウイルスは強いので、自然免疫だけでは対応ができなくて一気に高熱が出たりします。
強いウイルスには対抗する抗体も早くでき、長く作用する傾向があります。
逆に、弱いウイルスの場合は獲得免疫による抗体はできにくいです。
(例外もあります)
つまり、「免疫力を上げる」とは、まず自然免疫が強くないとダメなんですね。
その次にリンパ球がちゃんと働けるように整えておく必要があります。
そして、自然免疫とは言い換えればその生物の基本的な体力になります。
これを鍛えるには、当たり前のことですが
「ちゃんと食べてちゃんと寝てちゃんと動く」
という養生の基本を守ること。
結局はこれに尽きると思います!
※ この記事は、2020年8月20日のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴いこちらに投稿しました。
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