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山路美晴

ペットと飼い主の心と体を癒やすプロ

山路美晴(やまじみはる) / 獣医師

滋賀ペット治療院

コラム

犬のマーキングは本当にダメなことなんでしょうか

2021年2月17日

テーマ:人と犬猫

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: 犬のしつけ

ワンちゃんのマーキングについて


ワンちゃんが散歩のときに自分のおしっこで臭いをつける行為。
世間では嫌われますよね…

都会では最近はマナーパンツを履かせて散歩させるのが主流になってるとか?

でも、マーキングって本当に悪いことなんでしょうか?

犬は臭いで情報を得る動物です。
他の動物の尿の臭いは重要な情報源。
「ここにこんな子がいたのか…」
「知らない臭いだな。どこの子だろう」
「よし、自分も挨拶しておこう!」

マーキングは犬にとってのSNSなんです。
ですから、本来は犬の社会化のためにも自由に臭いをつけさせて、自由に嗅がせてあげたいのですが…

人間社会ではそうもいきませんね。

他人の家の塀や家のすぐ前の溝などにはやはり迷惑になります。
電柱などは尿の成分で傷んでしまうことも。

でも、草むらや原っぱなど、人の迷惑にならないところであれば、できるだけ臭いを残したり嗅いだりができればな…
と、私なんかは思ってしまいます。

都会では難しいですけどね。
皆さんはどう思われるでしょうか?



犬はにおいかぎが大好き


マーキングをしつけで止められる?


オスもメスも、不妊手術をしていないとマーキングを完全にやめさせるのは難しいかもしれません。
でも、特にオスの場合は去勢手術をすることで犬も猫もマーキングの頻度が格段に少なくなります。

猫の場合は、発情期が来るとメスもマーキングをするため、室内で飼育するにはやはり避妊手術は必須だと思います。

さて、犬の散歩中のマーキングをやめさせることができるのか、ですが、ある程度までは可能だと私は思います。
我が家の犬の場合、6歳で家に来て、それから去勢手術をしましたが、散歩中に電信柱やよその家の塀などに足を上げそうになったら、「そこはやめとこうね」と言いながらリードをゆっくり引いて離れると言うことを繰り返していると、だんだんわかってくるようになりました。

それでもにおいが気になることはありますから、においを嗅いでいるときは「においだけやで」とずっと声をかけ、鼻が離れた瞬間にゆっくりリードを引きながら誘導するのを繰り返しました。
今では、「においだけやで」というと前は拾い食いしていたゴミくずなども口に咥えなくなりました。

犬の問題行動と言われているものの多くは、犬にとっては問題でも何でもない、本能に基づく当たり前の行動であることが多いので、これをどこまで「問題視」してやめさせるのかは、飼い主さんによって意見が分かれるところかもしれません。
田舎と都会では状況が全然違うでしょうしね・・・

ただ、一つ言えるのは、犬に何かを教えようと思ったら、「ぶれずに根気よく」、これが大事だと思います。
まずは環境を整えて犬にしてほしくない行動を出させないこと、次にもしその行動が出てしまったら、やんわりと、でもきっぱりやめさせること。

体罰やリードによるショック、叱ったり怒ったり厳しい口調で止める、そういったことは必要ありません。

このあたりは日頃のワンちゃんと飼い主さんとの関係性がどうかにもよりますので、なかなか一言では難しいですね。

(この投稿は2019年7月24日のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴いこちらに投稿しました。)

この記事を書いたプロ

山路美晴

ペットと飼い主の心と体を癒やすプロ

山路美晴(滋賀ペット治療院)

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