エンディングノートに記すこと(人間関係編)
皆様、こんにちは。
今回は「終活」を誰のために行っていくのか、というお話をしていきます。
家族のため、のはずが・・・
終活というものは、自分がこの世から旅立った後、残された家族が色々と困らないように、あらかじめ準備をする事が、一番の目的になります。家族を亡くした時、悲しみに暮れる間もなく、色々と対応しなければならない事柄があります。葬儀のこと、遺産のこと、お墓のこと・・・これらのことを短い時間の中で決めていかなければなりません。そういった遺族の負担を軽減したい、という想いから、終活について考え始めた、活動を始めたという方が多いと思います。
ところが、「家族のためを思って」が、一人歩きしてしまうと、かえってトラブルになってしまう事もあるのです。
コミュニケーションをしっかりと
「家族に迷惑をかけたくないから、葬儀はいらない」「お墓もいらない」と、おっしゃる方がいらっしゃいます。そのお気持ち自体はご立派ですが、果たして、後に残るご家族が「ひたすらシンプルなエンディング」を望んでいるのかどうか。迷惑をかけない(費用をかけない)ようにするんだから、きっと賛成してくれる、文句なんて言うはずが無い、と、勝手に思い込んで、色々なサービスを予約してしまう方がいらっしゃいます。
例えば、「家族のためを思って」ご自身が亡くなった時の散骨を予約した方がいたとします。ところが、ご当人が亡くなり、いざという時になって、遺族の方から「やっぱり散骨だと味気なくて困る」「どこにお参りして良いか分からないのが落ち着かない」と
散骨を拒否したい、という声が上がる場合があるのです。ご当人の遺志を尊重したい気持ちと、自分たちの今後の供養のことを考えて、どうすれば良いか分からなくなってしまうこともあるのです。
「終活」は、自分自身だけの問題ではなく、ご家族全員の問題です。ご家族のためだったはずが、自分本位になってしまっては、本末転倒です。しっかりコミュニケーションを取り、意思の疎通を図っておくことが何よりも大事です。
次回は終活を始める際の心構えについて書きます。