公営霊園の理想と現実
皆様、こんにちは。
今回から、県営霊園の計画について私が感じた事を書いていきたいと思います。
実際には、この計画自体が先送りになってしまっていますので、私の感想を書いても仕方が無いのかもしれません。しかし、いつか他の都道府県や市区町村で公営霊園の計画が持ち上がった時に、参考にしていただけるようにまとめたいと思います。
県が霊園を経営する意義
実は、今回の霊園計画が明らかになった際、私ども二上家が加盟する日本石材産業協会埼玉県支部を通して、埼玉県内の石材店と、県の担当者の方との意見交換会が設けられることになり、私も参加させていただきました。
そこで、担当者の方が今回の計画について強調されていたのが、「民間の霊園では手が回らない部分を、県が補完する形で霊園を作っていきたい。」「県民のセーフティーネットとしての霊園を計画している。」という事でした。つまり、跡を継ぐ方がいらっしゃらないご家庭や、お墓に予算をかけられない方を対象に特化した霊園にしていきたい、というお考えであったようです。
セーフティーネットとして機能するか?
そこで私から、「セーフティーネットとしての機能を強調されるのであれば、不公平が起きないように、利用者に何らかの制限を設けるのでしょうか?例えば申込に際して、跡を継ぐ方がいらっしゃらないことを証明するために戸籍謄本を提出していただくとか、所得の証明書を提出していただくなどの方策はお考えでしょうか?」と、質問させていただきました。
担当者の方の回答では、「特に利用者の制限は考えていない。」との事でした。その時、私はなんだか矛盾する話だと感じました。一方ではいわゆる「弱者救済」的な方針を打ち出しながら、真に「弱者」であるかどうかは問わない、という内容です。これで本当にセーフティーネットとして機能するのか、私は疑問を持ちました。
次回に続きます。