「御遺骨」はモノでしょうか?
皆様、こんにちは。
今回は、埼玉県営霊園の計画が何故進まなかったのか、という部分について書きます。
最大の原因は「用地」
県営霊園計画が先送りになったという事を報じた新聞では、調査の結果、供給が需要に追いつかなくなるのは10年以上先であり、喫緊の課題ではない事が計画そのものの先送り理由として書かれています。もちろん、そういった側面はあると思いますが、最大の理由は用地の確保が難しいからだったのではないかと思います。
公園を併設して霊園を開発するとなると、膨大な面積の用地が必要となります。埼玉県内でそれだけの用地を探すとなると、自ずと限定されていきます。もちろん、それだけの用地を確保するためには、相当の予算を割かなければなりません。あくまでも噂レベルの話ですが、霊園候補地として、上尾市、川口市、松伏町、深谷市など、様々な地名が上がっては消えていきました。それだけ、用地の確保が困難であったと言うことが覗えます。
各市条例との折り合い
前にも書いたように、県内各市では墓地に関する条例による規制が厳しくなっています。この規制は、何も民営霊園や寺院墓地に限った物ではなく、自治体が経営する「公営墓地(霊園)」も対象になります。あくまでも県と市は別の行政機関ですから、県の都合に合わせて一方的に市条例を変更したり、規制を緩めたりすることは出来ません。また、民営霊園と同じように、一度霊園開発となれば、住民による反対運動が起きるかもしれません。この県営霊園計画に対しては、各市は消極的にならざるを得なかった、というのが実状だと思います。
次回から、「お墓のプロ」である私からみた、この県営霊園計画の問題点について書いていきたいと思います。