公営霊園の理想と現実
皆様、こんにちは。
前回に引き続き、規制強化によるデメリットについて書かせていただきます。
次は価格の面です。
規制強化によって、駐車場、緑地帯、通路など、霊園を造成するに際して、墓域を除いた部分に割かなければならない面積が増える一方です。規制が強化される以前では、造成される霊園全体の面積に対して、墓地の面積は50%弱、というところでしたが、規制強化以後は霊園全体の面積に対して30%程度、あるいはそれ以下、という状況になりつつあります。
霊園の造成には多額の費用がかかりますが、その費用を補填するためには墓地の使用料(永代使用料)によってまかなわなければなりません。ところが、霊園全体の面積に比して墓地として使える面積が減ってしまっているわけですから、お墓1区画あたりの使用料を上げざるを得ないのです。
また、駐車場台数を確保するために、機械式の駐車場を採用する霊園も増えています。機械ですから当然メンテナンスが必要になるわけで、メンテナンス料は利用者が支払う管理料によってまかなわれます。こちらもまた、値上がりする傾向があります。これらの事は消費者にとって明らかなデメリットと言えるでしょう。
規制強化については、住民感情など、一面では理解できる部分もありますが、一般消費者の視点からすると、デメリットの方が多いと思います。規制強化の流れはまだまだ続くと思われますが、そこで生まれるデメリットについても目を向けていただきたいと思います。