コーキングの打ち増しと打替えの違い
塗料には多くの種類があり、価格、耐候性、機能性もそれぞれさまざまです。
塗料の種類を選ぶにあたり、特に価格と耐候性は多くの方が重視していると感じます。この耐候性についてですが、どのように設定されているかはご存じでしょうか。この塗料の期待耐用年数を設定する元となるものが、促進耐候性試験です。試験方法はいくつかありますが、その中で国家規格(JIS規格)であるキセノンランプが最も正確に比較できる基準になります。今回はこのキセノンランプ試験について解説していきます。
国家規格(JIS規格)とは
日本産業規格(JIS)は、産業標準化法に基づき制定される国家規格になります。製品や技術に一定の標準を設けて全国的に統一し、互換性や品質の確保、安全性の確保を行うことを目的としています。
促進耐候性試験(キセノンランプ試験)とは
促進耐候性試験とは、塗料の美観や耐久性について劣化を促進させ、製品・材料の寿命を予測することを目的とした試験です。すべての物質、材料は自然環境のもとで、光(紫外線)、雨、熱 等の影響により劣化して行きます。専用の装置内で光の照射、降雨(水スプレー)、温湿度の制御等を行い、屋内外の条件を人工的に再現します。
①試験機内に塗料を入れて、光(太陽光を想定)の照射と、水(雨水を想定)の噴射を行います。
②自然環境に近い状態で塗膜にダメージを与えていき、塗膜表面の艶の低下を計測します。
塗膜の劣化基準としては、塗膜表面の艶を80%維持した時間を計測します。艶80%以上を維持した時間が長いほど、耐候性に優れているといえます。基準としては、300時間を約1年相当として設定されています。
この試験以外にもさまざまな検査方法がありますが、統一された検査条件などが設定されていなかい独自の検査結果の場合もあるため、各塗料を正しく比較できるものとはいえません。そのため、この促進耐候性試験の目安は比較する上で需要といえます。
塗装をお考えの際は、その塗料の試験結果も参考にしていただけると安心できると思います。