家族葬の四十九日法要について。香典は必要?
家族葬であっても、おおまかな流れは一般の葬儀と変わりません。参列者の人数や訃報通知をする人の範囲によって葬儀の準備や、葬儀後の作業が違ってきます。
また最近は、告別式の一日で終わらせてしまう一日葬の場合、自宅などに安置し、通夜や告別式を行わずに火葬場に搬送して簡単なお別れをして荼毘に付す(直葬)場合など、簡略化した葬儀もみられるようになりました。
家族葬の臨終からの流れ
家族間でよく話し合い、家族葬をすることを前提とした場合を想定して、おおまかにどのような流れになるかをご紹介します。
臨終…看取った家族が葬儀社に連絡をする。リストアップしておいた近親者、親族、友人知人に訃報通知をする。
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搬送…ご遺体を決めておいた安置場所に搬送する。葬儀社などに依頼する。
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安置…ご自宅か、ご自宅で葬儀を行えない場合は葬儀社の安置室にご遺体を安置する。
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お通夜…親族など親しい参列者だけで故人を偲ぶ。自宅以外で過ごす場合、故人との最後の一夜を過ごせるようにと宿泊設備のある火葬場や会場もある。
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告別式…故人との最後のお別れ、お見送りをする儀式。お棺に、故人の愛用の物や参列者からの手紙などをいっしょに納棺することもある。
各手順での注意点
臨終の際、病院で亡くなった場合は、病院から紹介された葬儀社にすべて依頼する流れができてしまい、料金的にも葬儀社の提示するままになりがちです。思いがけず急に亡くなったときはしかたがないところもありますが、ある程度の年齢になったら、どのような見送り方をされたいかなどを考えておいた方がいいでしょう。
搬送の際、病院から紹介された葬儀社にすべての仕切りを依頼するのではなく、搬送だけを依頼することも選択できます。家族側に葬儀への心づもりがまだできていない場合、少なくとも病院からの搬送方法と搬送先を決めて、安置が終わってから改めて葬儀のしかたを決めるのもひとつの方法です。後からオプションだらけで料金が高くなってしまった、ということのないように、葬儀社とは、葬儀の内容と料金をきちんと話し合っておくことが必要です。
家族葬にする場合は参列者が限られてきますので、前もって参列者のリストを作成しなければいけません。親族や友人で葬儀に呼ばない予定の人もリストアップして、会葬の辞退をお知らせする準備もしておきましょう。
家族だけで納得して家族葬にしても、義理を欠かさず儀礼に厳しい親戚筋などから意見が差し挟まれたりするかもしれません。まったく知らせないわけにもいきませんから、納得してもらうような対応が必要になります。
告別式で、お棺に入れるべきもの、入れたいもの、いろいろあるかと思いますが、入れてはいけないものもあります。ガラスや金属製品、プラスチック製品など、燃え残ったり、火葬炉の故障につながったり、環境汚染につながるものは避けましょう。火葬場によって違いのある場合がありますので、事前に火葬場や葬儀社に問い合わせて確認しておきましょう。
滞りなく行うためのポイント
急な逝去の場合は、尊重すべき故人の遺志が得られていないことが多いと思います。また、生前、家族と折り合いが悪かったり、先々のことを話し合う雰囲気をつくれなかったりすると、故人がどのような葬儀を望んでいたかが分からないまま葬儀を終えることになります。
そのようなご葬儀では、故人がどう思われたかは知る術もありませんが、残された家族、親族にとって、いささか悔いの残るお見送りとなってしまうかもしれません。葬儀を滞りなく、悔いなく行うためには、家族間のコミュニケーションが大切です。
また、生前にできるだけ人を呼ばずに慎ましい葬儀を望んでいても、家族以外の親しい人達のことを考えると、そういう訳にもいかない場合があります。本人の希望が第一優先ですが、親族や友人知人に義理を欠くものであってもいけません。呼ぶのか呼ばないのか、呼ばないとしたらどのような形で訃報を通知するのかをちゃんと決めておく必要があります。
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家族葬トラブル防止には周囲への配慮が肝要
話題にしづらいことではありますが、どんな方でもいずれは通る道です。送られる側も、送る側も、そして故人とつながりの合った方々も、想いを残さないような葬儀を行っていただきたいと思います。
あとは、信頼できる葬儀社を選んでおくことも大切です。家族とよく話し合って家族に決めてもらっても、自ら指定しておいてもいいでしょう。料金、葬儀の内容など、情報を得ておくと心の準備ができて、慌てずに臨終のときを迎えることができるのではないでしょうか。
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