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コラム
変形地、狭小地住宅で設計するロフト
2016年12月9日
変形地、狭小地でロフトを設置する理由
変形地や狭小地において住宅を建設する上で大きな問題となるのが、いかにして限られたスペースを有効に使うかです。また都心やそれに近い住宅密集地では、周囲の建物に遮られ採光や通風もままならない場合も多く、これも問題の一つとなっています。
変形地や狭小地で明るく開放的な環境を実現するためによく見られるのが、吹き抜けや部屋ごとの細かい仕切りを減らした作りです。さらに最上階に光庭や天窓を付けることで、採光や風通しは確かに良くなります。
しかしこの方法では、相対的に床面積が減ることで、見た目的には明るく開放的であっても実際には収納スペースや居住スペースが減ってしまうというデメリットもあります。
このデメリットを解消しつつも、少しでも床面積を広げ狭い空間を有効的に使う方法はいくつかありますが、その中でも良く使われるのがロフトです。
ロフトとは通常よりも天井を高く設計し、空いた空間の一部を二層式にすることで生まれたスペースのことで、そのスペースを収納に使ったり、子どもの遊び場にするなどします。
変形地、狭小地でロフトを設置するメリット
変形地、狭小地でロフトを設置する最大のメリットは上述したようにスペースの拡充です。ロフトは特に仕切りをつける必要もありませんので、開放感をなくすことなく、スペースを広げることができます。
仮に収納として使う場合であっても、カーテンやブラインドなどをつけ、お客さまが来た時のみ閉めるようにすれば、全体の美観を損なうこともありません。
ロフト以外でスペースを拡充するには、地下や半地下室を作るという方法もあります。これもロフト同様に開放感や明るさを損なうことなくスペースを獲得できます。
しかし地下や半地下室はロフトに比べコストがかかることや、地下を掘り下げるため場合によっては周囲の住人に許可を取らなくてはいけないこともあります。
そういった意味でも、変形地、狭小地でそれほどコストをかけることなくスペースを拡充するには、ロフトはおすすめです。
変形地、狭小地でロフトを設置する際の注意点
これはロフトのメリットでもありますが、建築基準法上、ロフトを設計する際には天井の高さが1.4m以下であること。床面積はロフトがある階の2分の1以下であれば、全体の床面積には含まれません(場合によってはハシゴが固定式でないことも含まれることもあります)。この基準を超えてしまうと床面積に含まれるだけではなく、一つの階として参入されてしまうのです。
また、天井が低く狭いロフトはどうしても熱がこもりがちになります。特に湿気を嫌うものを収納する場合などは、換気や通風をしっかりとする必要があります。
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