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桂典子

「主婦の目線」を大切にする一級建築士

桂典子(かつらのりこ) / 一級建築士

汎美設計一級建築士事務所

コラム

変形地で余ったスペースの有効活用

2016年12月7日

テーマ:狭小地・変形地住宅で家を建てるポイント

コラムカテゴリ:住宅・建物

三角形や台形など変形地に家を建てる場合の問題点

家を建てる場合、建ぺい率の関係上、土地のすべてを使って建てることはできません。ただ一般的な正方形、長方形の土地であれば、余ったスペースもそれ程変わった形になることもないため、駐車場にするなど活用方法は色々とあります。

しかし三角形や五角形、台形、旗竿地など、変形地の場合は、余ったスペースもどうしても三角形や五角形の先の部分であったり、旗竿地の竿の部分であったりと活用が難しい形が残りがちです。

だからと言って家の方を変形にしてしまえば、直角の場所に置かれるよう作られている家具や電気製品を設置した際に無駄なスペースができてしまいます。

どちらにしても無駄なスペースであるには変わりありませんが、通常であれば居住スペースに無駄がないような設計をされると思いますので、やはり問題は家を建てて残った外のスペースです。

そこで今回は変形地で余ってしまったスペースを、いかに無駄なく有効に使うかについてご説明します。

余ったスペースを有効活用する方法-1- 見た目や使い勝手を優先する

変形地であまったスペースを有効活用する上でよく使われるのが、ゴミ捨て場や植え込みです。これらは必ずしも正方形である必要はなく、ゴミ捨て場であればゴミ箱を置くスペースさえあれば問題ありませんし、植え込みは返って正方形でない方が見た目的にも変化があって楽しいものが作れる場合があります。

また自動車を置く程の広さはなくとも、自転車やバイクであれば、変形したスペースであっても置くことは可能です。旗竿地の場合でも、竿の部分が、車が通れる幅がない場合は、自転車やバイク置き場として利用できますし、それさえもおけない程、幅がなければ植え込みにすればガーデニングスペースになりますし、照明を工夫すれば、暗くなりがちな旗竿地を明るく演出することもできます。

他にもキッチンに勝手口を作り、その外側に野菜などの食物をしまえる貯蔵庫を置く。バスルームの外を塀で囲み余ったスペースに庭を作るなど、使い勝手や見た目を良くするためには、変形したスペースであっても十分、有効に活用できます。

余ったスペースを有効活用する方法-2- 看板や自動販売機を設置する

国道や幹線道路などに面した場所や住宅地の中でも、比較的大通りに面した場所であれば、余ったスペースに看板や自動販売機を設置して利益を得るといった方法もあります。

看板はもちろん、最近の自動販売機も以前に比べ薄型のものが主流となっていますので、三角形や五角形の先端であったり、狭いスペースであっても設置は可能です。場所を選ぶ方法ではありますが、もし人通りが多い場所の変形地であれば、検討の余地は十分にあるでしょう。

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桂典子

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桂典子(汎美設計一級建築士事務所)

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