お店の色(カラー)を持つことがとても大事
先日沖縄を直撃した台風6号がやっと過ぎ去り、なんとか日常の生活を取り戻しております。
私が住んでいる久米島にも直撃でしたが、驚いたのは一度通過した台風が物凄い角度のUターンで
戻ってきた事です。
台風に慣れている沖縄人でも今回の様な台風を経験したのは初めてです。
久米島は離島なので、航路便と航空便が止まると物資が入ってこないのでとても大変です。
今回の台風は過去最長の9日間、船が入ってこなかったので島中のスーパーやコンビニから一斉に食材が無くなりました。
野菜、果物、生鮮食品、乳製品などが無くなるのはいつもの台風前後の光景なので、見慣れていますが、今回はアイスクリーム、お菓子コーナーまでとにかく食品関係の陳列棚はほぼガラガラといった状況でした。
台風直撃中は当然暴風警報が発令されてほとんどのお店がしまっていたのですが、台風が一度過ぎ去った時にはお店を開けて、その時点であった食材在庫を使って即席メニューやお弁当の自店舗と、近所のスーパーさんでも弁当を販売させて頂きました。
食材の蓄えが少なかったりと島民の皆さんも大変な思いをされていたと思います。
『お店を開けてくれて本当ありがとう!』というお声をたくさん頂き本当に嬉しかったです。
今回の台風でお世話になっている久米島のマンゴー農家さんが、台風直撃の1日前に収穫した贈答用のマンゴーの出荷が出来ずに大変困っている状況でした。
私の所に、
『どうにかならないでしょうか?このままだとこのマンゴーを廃棄するしかありません。助けてください』
と、ご連絡があったのでこれはどうにかしないといけないと思い、すぐにSNSで情報を流して私の飲食店舗隣の事務所内にて直売をして頂く事になり、
お店のインスタグラム、個人のインスタグラム、Facebook、twitter、知り合いの方などにはLINEで片っ端から連絡して『助けてください!みんなで久米島の農家さんを守りましょう!』と伝えました。
地元のFMラジオ局やLINE通知サービスなどもご協力くださり、瞬く間に情報が拡散され、お店の駐車場がパンクする程、大勢の方々がご来店くださり、3時間程で約250kgのマンゴーが完売しました!
農家さんが大切に育てた立派なマンゴーを廃棄せずに済んで本当に良かったですし、島民の方々の迅速な情報拡散と、思いやりには大変胸を打たれました。
数日後には今度はうちが大変困る状況になりました。
自社で製造している冷凍の『紅芋シュークリーム』が停電の影響で冷凍庫の中で大量の数が半解凍状態になって形が崩れてしまいました。
上記で弁当を販売して頂いたスーパーさんに『大変困っています。お店で販売させて頂けないでしょうか?』とご相談した所、快く承諾して下さりました。
またSNSで情報を流し、販売を始めたのですが、こちらも3時間ほどであっという間に800個弱が完売しました!
大変ありがたかったのと、先日のマンゴーの件で人助けをした事が2日後に同じ様な形で別の方から助けられた事にとても感慨深いものを感じました。
それと同時に、普段からSNSでお客様や同業者さん達と繋がりを持ってコミュニティーを作っておく重要性を再認識しました。
台風で被害はあったのですが、SNSを通じて人の温かさを強烈に感じたとても貴重な経験でした。