「この歯が失くなると私、生きていけません」

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
患者さんより入れ歯安定剤について質問をいただきました。
Q 入れ歯安定剤を長期間使用すると問題があると聞いたのですが?
A 入れ歯安定剤は昔から入れ歯が外れて食べれない患者さんの救世主的に使用され、
現在薬局やコンビニなどで簡単に購入できる商品となっています。
しかし歯科医からその使用のメリットに反するデメリットも多く試適されています。
入れ歯安定剤はクリームタイプ、粉タイプ、クッションタイプなど様々なものがあります。
よく使用されているクリームタイプなどは、歯ぐきや入れ歯に粘着性が強いために、
歯ぐきに付着した古い接着剤をきれいに取ることは困難で時間を要します。
当医院ではガーゼをぬるま湯に浸して、少しずつはがして除去しています。
入れ歯安定剤は汚れやすいため、義歯や残留した歯ぐきが不潔になりやすく、
口腔内の細菌やカンジダ菌などが繁殖して、その部分に炎症を起こしやすくなります。
また歯ぐき上に残留した安定剤の上から新たに安定剤を用いると、
入れ歯の位置や高さが変わり、顎のずれなどを引き起こします。
しかし患者さんの口腔内も一定でなく、条件の悪い(顎の骨の少ない、粘膜の状態が悪い)
場合は安定剤に頼らなくては食べられない方がいるのも事実です。
入れ歯安定剤の使用はできれば短期間にとどめ、安定剤の除去に努めて、
口腔内を清潔に保っていただきたいと思います。
まずは歯科医院にて入れ歯の改善のご相談をして下さい。
本年もコラムをご覧の皆様から多くのご相談を頂きました。大変お世話になりました。
来年もよろしくお願い申し上げます。



