訪問歯科診療の限界？

皆さん、こんにちは！いかがお過ごしですか？
津谷歯科医院　院長の津谷　良です。



訪問歯科診療を行っていると、
いかに患者さんの認知症の程度や体調不良で歯科治療の予後が大きく左右されることが多くあります。

ある患者さんは認知症のために自分が総入れ歯を使っていることがわからなくなっていて、入れ歯の取り外しを全くされないので、入れ歯の清掃は全くできず、口の中に食物残渣が沢山残ったままの生活をされていました。

もちろんこのような状態が続くと誤嚥性肺炎を起こしてしまいます。

まわりの方がその方の認知症が急速に進んでいることが分かって民生委員やケアマネージャーに相談できれば良いのですが、お一人住まいだと難しいことがあります。

入れ歯を無くされて至急入れ歯を作製したのですが、その患者さんが入れ歯を使いこなす体力を失っていたために、ご使用いただけなかったケースも経験しました。

このようにいつまでも口から食事をしていただくために、入れ歯の調整や新製を行っていてもうまく結果が出せないこともあるわけです。

そのようなことをできるだけ防ぐために、お元気な内に予備の入れ歯をお作りになる事をお勧め致します。

もし入れ歯を紛失されても、予備があれば少々ゆるくても入れ歯安定剤を使って食べる事ができます。

またお元気になって、新しく入れ歯を作れば良いのです。

いつまでもお元気で生活していただくためにくれぐれも体調管理にご注意下さい。