さりお2024年6月28日号チラシ解答
3年生くらいで初めてレッスンに来る子供たちを見ていると、
意外と足し算や引き算が苦手なお子さんが多いことに気がつきます。
中には、机の下で指折り数えながら計算しているお子さんもいます。
そして、そういうお子さんは、掛け算になった途端に勢いが良くなり、
計算のスピードが上がります。どうしてでしょう。
それは、足し算や引き算と違い、掛け算は暗記すればできるので、
すでに九九を暗記している彼らにとってはとても楽なのです。
そこで、計算を苦手にしている子供たちに、ある質問をしてみました。
「7+8って、どうやって計算している?」
すると、彼らは、
「15って、覚えている。」あるいは、「7+7=14で、それに1を足している。」などなど。
彼らなりの苦肉の策でしのいでいました。どうも計算を覚えようとしているようです。
「でも、本当は、もっと簡単な方法があるのよ。
例えば、7に後いくつ持ってくれば10ができる?」
「3」
「じゃあ、8のうち3あげて10を作ったら、のこりは?」
「5。」
「そうだね。できた10と残った5を合わせれば、答えは?」
「あっ、15になる。」
こんな基本的な計算の仕方を指導するだけで、彼らの計算は格段に早くなります。
小学校に入って、10の補数(あわせて10になる数)を習っています。
それは、繰り上がりの足し算や繰り下がりの引き算の計算のもとになるからです。
数を分解したり合成したりして、
10になるように、または、10を使って計算すれば、決して難しくないのです。
けれど、計算が苦手と思っているお子さんは、なぜ10の補数を習ったのか、
それをどう使うか、その使い方をわからないままになっているのです。
計算が苦手と思っていらっしゃるお子さんは、このやり方を試してみてください。
きっと計算が楽になり、苦手意識が軽減されると思います。