職人さんこんにちは！　VOL.3　田口（防蟻施工士：株式会社タグチ）

こんにちは！にしだ建築工房です。
こちらの記事では当設計事務所と協力して家づくりをしてくださる職人さん方にフォーカスしていきます。職人さんのもつ「強み・得意分野」「知識・経験」をより多くの方に知っていただき、家づくりの参考にしていただければ幸いです。今回は少し視点を変えて、シロアリ駆除の専門家をご紹介いたします。
ということで、第三弾は、「株式会社タグチ」の田口代表取締役にお話を伺いました！




―株式会社タグチ様のサービスの特徴や強みは何ですか？
弊社は現在創業45年。シロアリ駆除工事と土木建築工事を事業の二本柱として経営しています。建築の知識が蓄積された弊社は「家の構造」が分かるため、家の基礎構造によって変わるシロアリの侵入経路を発見しやすいという強みがあります。クラック（壁などに生じるひび割れ）の具合、外構の様子、排水経路の構造などをチェックすることでシロアリがつきやすい状態かどうかのアドバイスも可能です。プロとして「たしかな技術」「裏付けある説明」「納得出来る良心価格」をご提供し、お客様に満足してもらえることを一番に考えています。
加えて、お見積りの段階から最善の対処について、とことん話し合います。

―どんなお客様からのご注文が多いと感じますか？
一般的な民家でのシロアリ駆除から、歴史あるお寺、商業施設まで様々なお客様の依頼を承っております。また、古い木造の建物はもちろん、新築数の浅い鉄筋コンクリート造の建物でも被害が増えています。シロアリは壁のひび割れなどから侵入し、屋根や窓枠まで登っていき、木で出来た部分を食害するのです。近年の家は、「高気密、高断熱」を実現するため壁材が何層にも重なっているなど、構造が複雑化しています。そういった構造の隙間にシロアリは営巣し、繁殖します。人が住みやすい家は、シロアリも住みやすいということですね。地球温暖化の影響もあり、どんな地域のどんな家にお住いの方からでもご注文をいただいております。

―「株式会社タグチ様だからこそできること」について教えてください。
弊社は、岡山全域に対して無料で調査を行っています。また、お見積りの際には駆除依頼があった物件の図面を書くようにしています。シロアリに食害を受けている場所の広さ、構造の複雑さによって駆除の難易度が変わるからです。被害状況と図面と照らし合わせることで、どれくらいの量の薬剤を散布するかも確認します。
加えて、化学物質過敏症や喘息をおもちのお客様の場合にはシロアリの習性を利用した駆除も行います。シロアリの餌に脱皮阻害剤が含まれた装置で駆除し液体薬剤を一切使わない工法もあります。お客さまの状況に合わせ施工時の工夫を意識し続けることで、かゆい所に手が届くサービスをご提供いたします。



―高い技術力の源は何でしょうか？
「現場で吸収する知識が一番大切」「お客様の意見が一番の教育」だと考えており、社内での社員教育は必要最低限にとどめています。また、業務を単純にマニュアル化するのではなく、その時の現場に合わせた指導を行います。社員たちはもちろん、僕ですら新しい現場では発見があります。
加えて、お客様の意見を素直に聞き入れるために、固定概念をもたないようにしています。先入観があると、どうしても否定的になりがち。先ずは、お客様の言いたいことをどれだけ引き出してあげられるか、どうしてあげるのがベストかを深く考えます。こちらから提案をするとお客様も固定概念ができるため、ご提案はなるべく後に回し、相手が意見を遠慮していないか気にするようにしています。

―今後の展望を教えてください。
シロアリでお困りの際、中四国では一番に思い出していただける存在になりたいと思っています。対応力でも、技術力でもそうなれる自信があります。
また、ご縁があったお客さまに対しては100％、予防をオススメしています。
特に岡山市内の新築にお住いの方は、シロアリがまさか自分の家にいるとは思ってない方がほとんど。最近では、シロアリの被害によって火災が発生するなどシロアリ屋にとっては悲しい事故がありました。消防局、SNSなどで注意喚起が出されています。そして、シロアリ駆除となると知人等の繋がりが無く、近所の方も駆除会社を知らない、そもそも周囲に言えないといった様々な障壁があります。山が近いお家や、庭の樹が食害されているお家で予防をオススメしてもお断りされ、（被害の見えた）5年後に連絡が来ることも。少しでも悲しい想いをする方が減るように、先ずは多くの方に「シロアリ予防」をご検討いただきたいです。

―さいごに
ありがとうございました。シロアリ駆除はどこに頼んでも同じではなく、シロアリの生態とお家の構造を知り尽くしたプロに依頼すべきだと気づきました。加えて、シロアリ駆除は被害が見つかってからでは遅い…！ということが今回の取材でよくわかりました。ご自身のお家がシロアリたちの巣になっていないか気になる方は、株式会社タグチ様や当事務所にしだ建築工房へお気軽にお問い合わせください！




インタビュアー・ライター：杉原未来（フリーライター、2022 Miss SAKE okayama準グランプリ）