ハーフソール作業に一手間を掛けてみると
こんにちは。
フットライト.梶田です。
「靴底を自分で貼ってみたが上手く付かなかった」
「自分でソールを接着したら失敗したので、手直しして欲しい」といったご相談が増えています。
積極的に自分自身で靴修理をやってみるという行動自体はとても良いことなのですが、間違った修理をされてしまうと、専門の私たちでもリカバー出来ません。
そこで、「自分で靴底を貼ってやるぞ」と考えている方は、以下のポイントを押さえて作業してみましょう。
1 古い接着剤は取り除くほど良い
古い接着剤が残っているほど、その部分から剥がれてきやすくなりますので、出来る限り取り除きましょう。
※ベストな作業内容は、古い接着剤をすべて取りきってやることです。
2 貼る表面を荒らして結着力をアップ
接着剤を塗る前には、少し表面を荒らしてやると結着力は高くなります。
3 接着剤は多く塗るのではなく少なく塗る
接着剤は厚く塗るほど良く効く。と思っている人も多いのですが、薄く塗る方が良いです。
接着剤の厚みも均一に塗れれば更に良いです。
4 慌ててすぐに貼らないこと
瞬間接着剤や硬化剤を入れるタイプであればすぐに貼らないといけない物もありますが、靴用の接着剤は少し乾かした上で貼る物がほとんどです。
5 接着面を温めて活性化させる
接着剤を乾かすとべたつきは無くなってきますが、この状態でドライヤー等を使用して少し熱を加えてやると、熱活性してより強固に付きます。
6 接着部にはしっかりと圧力をかけると良い
貼った部分に数十秒ほど圧力をかけることで、しっかりと貼り付くようにしましょう。
※靴修理店では業務用のソールプレス機を使用し、3-4気圧で数十秒間のプレスを掛けて貼り付けます
7 瞬間接着剤は使わない
瞬間接着剤で貼った靴の手直しを依頼すると、ほとんどの場合に靴修理店は再修理の受付を拒否します。
理由は簡単で、ほとんどの場合はお客さんの手によって止めを刺されているので、処置のしようが無くなっているためです・・・
ちなみに、劣化したポリウレタン製のソールはどう頑張ってみようが修理は無理で、交換するしか対応法はありませんので、この点にもご注意ください。
上記の内容に気を付けて作業をすれば、貴方も靴修理店を名乗れるかもしれませんよ。