「夫さえ変わってくれれば・・・」と思うのはダメですか?
夫婦関係に限らず
誰かと別れたい、とか
何かをやめたい、と思っているのに
その方がいいとわかっていても
どうしても心にブレーキがかかってしまう・・・
それは、もしかしたら
私たちの心に中にある
「サンクコスト」の罠かもしれません。
今日は、サンクコストの罠に
ひっかからないコツをお伝えします。
●このまま結婚していいのか・・・
先日、こんなお悩みを見かけました。
* * * * *
結婚を前提に同棲している彼がいて、
親にも紹介済み。
でも、彼のきつい口調がつらくて
一緒にいるのが苦痛になってきた。
彼にも話してみたけれど、治らない。
これから結婚するのが不安。
だけど、親にも結婚すると言ってるし、
今さら同棲解消するのも・・・
いったいどうしたらいいでしょうか?
* * * * *
こういう場合には
「同棲を解消するより、離婚する方がずっと大変!
今のうちに別れた方がいい」
「あきらめずに、
彼とちゃんと話し合ってみたら?」
というアドバイスが、よく言われます。
ただ、離婚する大変さは、
まだ結婚する前では
いまいちピンと来ないものだし
話し合ってわかる相手ではないから
悩んでいるわけです。
そして、このお悩みの場合の
一番のネックになっているのが
「だけど、親にも結婚すると言ってるし、
今さら同棲解消するのも・・・」
という部分です。
もう、彼への気持ちは
ほぼ冷めているけれど、
親や友人など
周りの人たちへの説得や説明のストレス、
そして、彼と過ごした数年間という時間が
無駄になってしまうような
そんな気持ちが
決断させてくれないんですね。
●サンクコスト効果とは
ところで「サンクコスト」という言葉、
ご存じですか?
日本語では
「埋没費用」と言われています。
主に経済やビジネスの場面で
使われる言葉です。
どんな意味かというと
すでに払ってしまっていて、
もう取り返せない「お金・時間・労力」のことです。
そして、すでに支払った
サンクコストを取り返そうとする心の働きを
「サンクコスト効果」と言います。
たとえば、新規にお店を出したけど
お客さんのニーズに合ってなかったようで
赤字続きになってしまった場合です。
本来ならば、閉店して
お客さんのニーズに合うお店にして
再スタートするとか
別の場所で出店するなど、
合理的な判断をする方がいいのですが
それまでの出店費用やかけた時間、
労力を考えると撤退する勇気が持てず
どんどん赤字が膨らみ続ける・・・
みたいな感じです。
●身近なサンクコストの例
身近な例では、
たとえば、Amazonプライムで映画を見ていて
途中で「つまんないなー」と
見る気がなくなっても
「でも、もう3分の1くらい見ちゃったし」
と、これまで費やした時間がもったいないと感じて、
我慢して最後まで見続ける・・・
という状態です。
今までの映画を見た時間は、
もう取り戻せません。
でも、それを無駄にしたと思うのが
悔しいし、そう感じるのもつらいし、というわけで
残り3分の2の時間も
つまらない時間にして過ごしてしまうんですね。
●サンクコストを生み出しているもの
サンクコストを生み出してしまうのは
「取り返せない過去を無駄にしたくない」
という思いと
「あの時の選択を間違いだと思いたくない」
という思いです。
でも、取り戻せない過去のために
これから、いくらでも
幸せになれるかもしれない可能性を
自分から手放してしまうのは、
すごく、もったいないですよね。
●サンクコストを手放すために
ここで、お伝えしたいのは
過去の出来事は
失敗にすることもできるし
学びに変えることもできる
ということです。
うまくいかなかったことは、
時間のムダでも失敗でもなく
これからの未来を
より幸せに生きるためのフィードバックであり
かけがえのない「学び」です。
そう考えると、
サンクコストにとらわれることなく
その時の自分にとって
一番いい選択ができると思います。
●「今」と「未来」のために選択する
もちろん、彼とのつらい時間を
過去にすることは
モラハラ気味の関係性を
終わらせる選択となりますが
お互いに尊重しあえる
新しい関係性をつくっていく、
という選択にすることもできます。
大事なことは、
サンクコストのためにガマンし続けるのではなく
「今」と「未来」を大事に、
何よりも自分が幸せになるために
生きていく選択をすることです。
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