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巧妙化するフィッシング詐欺、取るべき対策
2022年のフィッシング詐欺の被害額は、過去最多の430億円。
5年前のなんと2倍近くに上ります。今、私たちは危機感を持ち、防犯意識を高めていくことが必須。
フィッシング詐欺は、偽メールなどインターネット上でIDやパスワード、クレジット番号などの個人情報や金融情報を盗み取るもの。
近年では、有名企業のロゴを張り付けたり、URLで0”ゼロ”とO”オー”のみを変えた自然な文字列になっていたりと、その手口は巧妙さを増しています。注意喚起や認証多重化等の予防には限界もあり、油断は大敵です。
注意するべきポイントと対策
1.不要なリンクや添付ファイルを開かない、クリックしない
メールやメッセージに不審なリンクが貼ってある、添付ファイルがあるなどは要注意。これをクリックしてしまうと、偽のウェブサイトに誘導され、個人情報を盗まれる可能性があります。開いたりクリックする前に、信頼できる送信元からのものかどうか、しっかり確認しましょう。
2.個人情報を入れない
偽サイトなどに誘導され、銀行口座やクレジットカード番号などの入力を促すウェブサイトに要注意。信頼できるサイトであっても、データを入力する前に、公式ウェブサイトを確認する、また場合によっては電話で問い合わせるなど、念には念を入れましょう。
3.偽サイトかも?と疑って見てみる
本物のウェブサイトそっくりに作られている可能性もあります。URLを必ず確認し、公式ウェブサイトと同じことを確認しましょう。また、「HTTP」接続(SSL/TLS非対応)になっている場合は、ログイン情報やパスワードなどが第三者に覗かれたり盗まれたりする可能性があるので要チェック。
4.セキュリティソフトを使用する
パソコンやスマートフォンなどには、フィッシング詐欺を検出してくれたり、不正なウェブサイトへのアクセスをブロックしてくれる、信頼できるセキュリティソフトをインストールしておきましょう。
最も重要なことは、フィッシング詐欺は常に進化していると意識を持ちセキュリティー意識を高める日々の心がけです。
劇的に利用が進んでいる対話型AI(ChatGPT)では、より巧妙な偽メール文が容易に作成できるようになっていたりと、フィッシング詐欺の脅威はさらに高まっていくとみられます。
それに比例するように、サイバーセキュリティ関連の市場の拡大も予想されます。
すぐ身近にある、私たちの平穏な日常と大切なお金を奪う”トラブル”
【ネット通販の”定期購入”トラブル】
インターネット通販などで、「初回無料」「お試し価格」などの広告を見て、1回だけのお試しのつもりで気楽に購入したところ、実は定期購入の契約だった…などのトラブルが多発。
契約内容や条件に関する表示をわざと分かりにくくしている場合もあります。
1回限りの購入か?2回目からはいくらなのか?解約方法は?などを必ず確認、重ねて最終申し込み画面で、改めて商品内容や取引条件、解約条件などをよく確認の上契約するようにします。念のため、最終確認画面のスクリーンショットを残しておきましょう。
【”脱毛エステ”に関するトラブル】
SNSの広告などを見て、実際に店舗に行ってみると、高額な美容関連のコースを勧誘される等のトラブルもみられます。若い方を中心に、令和3年度に対し約3倍もの相談が寄せられているとのこと。
「お試し施術実施中」「月額〇△円…今だけ割引価格」などの謳い文句には要注意です。
その場で契約せず、冷静に考えて後日にするなど、安易に契約しないようにする、契約書類の内容をしっかり確認する、クーリングオフを使うなどの対策を取りましょう。
直近でも、『契約をして187万円を払うと、クリニック側から謝礼として毎月5万円がキャッシュバックされ、実質無料で歯の矯正ができる』といった謳い文句で募集された”歯科矯正トラブル”報道がありましたが、その後、300人以上が総額4億5000万円の損害賠償を求めて集団提訴…という事態に発展しています。一日も早く事実が明らかになり、被害に遭った方々の救済がなされることを祈ります。
何かトラブルに巻き込まれてしまった場合には、迷わず消費生活センターに相談しましょう。