再び円安、どこまで…”悪い円安”は消えた?
G7後に衆院解散総選挙がある?割安とされる日本株に上昇期待
岸田政権は、6月下旬にも衆院解散総選挙に踏み切るとの見方があります。
5月19日に広島で開催されるG7(主要7か国首脳会議)で支持率を高め、その勢いで選挙に向かうのではと予想されるためです。
今回のG7サミットで焦点となるのは、対ロシアでの結束そして台湾問題、中国への対応。
ホスト役となる岸田首相の手腕が問われ、大きな成果となれば首相のリーダーシップを国際社会にアピールできる契機となります。
そんな状況の中、株式相場のアノマリー(経験則)に、『選挙は買い』というものがあります。
各党が大型の経済対策を公約に掲げることなどで景気が上向く期待があるためです。もし解散総選挙となり、ここで経済にも弾みがつくと、2021年9月以来の日経平均3万円突破も見えてきそうです。
金融不安が消えないアメリカ、Xデー迫る債務上限問題
アメリカ政府債務が31兆4000億ドルの法定上限に達し、議会で上限の引き上げが決まらなければ、アメリカ政府はデフォルト(債務不履行)に陥るリスクが高まっています。
アメリカでは政府債務(借金)の上限が決められています。議会でその上限引き上げを決めなければ、新たに債務を増やすことができません。6月1日までに引き上げが成立しなければ、国債の利払いができずデフォルトしてしまうことになり、世界の金融市場に大きな悪影響が及びます。
アメリカは現在ねじれ議会となっているため、上限引き上げには民主党と共和党が歩み寄る必要があります。しかし、両党は強硬な姿勢を崩さず、難航しているそうです。
悪影響の恐ろしさがあまりに大きく、最終的には債務上限引き上げに合意(デフォルト回避)するとの見方がされていますが、ギリギリの状況。
もしデフォルト回避となっても、過去の経験則から、アメリカ市場が安定するには時間が必要となりそうです。現在と同様に、債務上限問題が生じていた2011年オバマ政権では、デフォルト直前まで揉めて、期限当日の8月2日に債務上限が引き上げられたのだそう。
それを受けて、格付け会社のS&Pはアメリカの財政赤字削減への対応が不十分だとして、発行体格付けをAAAからAA+に引き下げました。
世界で最も信用力の高かったアメリカ国債の格下げは、世界の金融市場に大きな波乱をもたらし、株価も暴落しましたが、今回も同じような事態への懸念もあります。
資産運用、買付の開始は来年まで待った方がいい?
前述のような金融や社会情勢、相場への懸念や、NISA制度の改正などもあって、「資産運用を始めるのは来年まで待った方がいい」という意見を多く聞きます。
確かに、資産運用にはリスクがつきもの。
人には損失を回避したいという強い心理が働くので、SNSなどの情報を見て躊躇するのも当然でしょう。かといって、何もせずに預金だけにしておいても利息はつかずインフレに負けてしまう……
そんな方には、まずNISA制度を活用した少額からの投資信託積立買付をおすすめします。
ネット証券シェアの高いSBI証券では、100円から始めることができます。
運用初心者の方は、リスク許容度が低い場合が多いので、怖くない金額から始め、慣れてきたら徐々に増やしていくのが良いでしょう。
また、現金とリスク資産の配分はどうしたらよいのか?とよく聞かれます。これは各ご家庭の様々な状況により違うので一概には言えませんが、現金のような無リスク資産と株式などのリスク資産の目安を【50:50】と想定してはいかがでしょうか。
いずれにせよ、いつまで待っても資産運用のリスクがゼロになることはありません。それよりも、長期目線で、今ご自身がとれるリスクの範囲内で、できる資産形成を始めましょう。