マイベストプロ信州

コラム

異次元の少子化対策…待ったなしの少子化問題、不明確な財源で政府の本気度はゼロか…

2023年1月16日

テーマ:お金と暮らし

コラムカテゴリ:くらし


岸田首相の掲げる”異次元の”少子化対策

◆少子化フローチャート(内閣府サイトより)

コロナ禍の影響もあり、2022年1~10月の出生数は66.9万人にとどまり、1年間の出生者数は過去最少だった2021年の81.1万人を大きく下回るとみられています。
原因としては、

・仕事と子育ての両立をしやすくする環境整備の遅れや高学歴化
・結婚や出産に対する価値観の変化
・子育てに対する負担感の増加
・経済的不安定の増大 などの背景があり……
→ 未婚化、晩婚化が進展・夫婦の出生力の低下

去る1月15日、自民党の麻生太郎副総裁が講演会で

「少子化の最大の原因は晩婚化」

との見方を示したことが、SNS上で物議を醸しているとの報道もありました。

少子化は、経済の成長力低下、年金や医療などの社会保障制度の安定性を揺るがすものであり、静かな有事とも言われ、今回、ようやく少子化対策に本格的に力を入れ始めることになります。
政府は新たな会議を立ち上げ、3月末までに少子化対策のたたき台をまとめ、財源について4月以降に明示、子どもへの予算倍増に向けた大枠も6月頃までに示す方針です。

東京都では小池知事が、2024年1月頃から18歳までの子ども一人に対し、所得制限を設けず<5,000円×12か月分=6万円>を一括給付、合わせて0歳から2歳の第二子の保育料を完全無償化するとの発表。
来年度予算に1261億円を盛り込む方針だそうですが、豊富な税収がある東京都だからこその対策。
国としては、”異次元の”少子化対策の中核としているのが児童手当の支給額拡大。
18歳まで支給対象を広げる案や、年収1,200万円程度である所得制限を見直す議論もあるそうです。(今までやっている対策の延長であり、これが果たして異次元とまで言えるのかは疑問)
これを実現するには、3兆円規模の安定財源の確保が不可欠となりそうで、既存の予算内でのやりくりでは無理そう…なし崩し的に新規国債発行が財源になる可能性もあります。
仮にそうなれば、将来世代の需要はその分奪われ、先行き成長期待の低下が、雇用や賃金の抑制にもつながり、結果として少子化対策のプラス効果が相殺されてしまいます
何のために少子化対策を実行するのか?十分な議論をいただきたいところです。

中国株は世界株トップのパフォーマンスとなる?

アメリカのモルガンスタンレーは、『2023年の中国のパフォーマンスは世界株でトップになる』とのレポートを発表。
株式や社債への資金流入が加速すると見込んでいて、香港ハンセン指数は3割上昇するとの見立てです。
要因の3点、

  1. ゼロコロナ政策の解除
  2. 不動産会社への厳しい財務指針の緩和観測
  3. テック業界への規制緩和

中国の実体経済が厳しさを増す中で、景気を下支えするため急激に緩和政策を進めています。

コロナ感染拡大を不安視した日韓の水際対策強化、それに対する中国の対抗措置…など、大人げないとも見えるリスク面も大きくなっています。
中国経済については、ボラティリティ(変動率)の激しい環境が続きそうで、投資には慎重な見極めが必要です。

この記事を書いたプロ

たけうちかおる

子育て世代のお金の悩みに応えるプロ

たけうちかおる(ファイナンシャルプランナー・たけうちかおる)

Share

関連するコラム

たけうちかおるプロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
080-1131-8619

 

不在時は折り返しますのでメッセージを残してください。

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

たけうちかおる

ファイナンシャルプランナー・たけうちかおる

担当たけうちかおる(たけうちかおる)

地図・アクセス

たけうちかおるのソーシャルメディア

instagram
Instagram
facebook
Facebook

たけうちかおるプロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ信州
  3. 長野のお金・保険
  4. 長野のライフプラン・人生設計
  5. たけうちかおる
  6. コラム一覧
  7. 異次元の少子化対策…待ったなしの少子化問題、不明確な財源で政府の本気度はゼロか…

© My Best Pro