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金利差拡大、進む円安と為替介入
外国為替市場では、1ドル148円台後半まで円安が進み、1990年8月以来約32年ぶりの安値を更新。
1990年といえば平成2年。
当時の総理大臣は海部さん
人気アニメ番組、『ちびまるこちゃん』が放送開始
キリン『一番搾り生ビール』発売
横綱千代の富士が大相撲至上初の通算1000勝達成
日本テレビのクイズ番組『マジカル頭脳パワー』放送開始
任天堂の家庭用ゲーム機『スーパーファミコン』が発売開始
といったニュースがありました。
経済的には、
1990年の大納会の日経平均株価は2万3848円71銭。
1年後の1991年から1993年頃にかけては株価や地価の急落=バブル崩壊が起きました。
為替の状況は、1990年12月末は1ドル134~135円。
※90年代のドル円レート・第三経営経済研究部研究官 山本 和氏 より
続く円安、日本の為替介入策は?
日本政府は9月22日にドルを売って円を買う為替介入を行い、円安抑制を試みました。
過去の為替介入では、一度政府が介入に踏み切ると、しばらくは断続的いほぼ毎日のように実施されることが多かったそうですが、今回は初回の介入時の水準を超えて円安が進んでも2回目がなかなか実施されていません。
理由としては、介入に際しG7の合意を取り付けるうえで、過度の変動や無秩序な動きをした場合に限ると条件を付けられたことがあるとみられます。
次の介入ラインは150円前後?との見方もあり、円安はまだまだ続きそうです。
米国利上げには不満の声も?
一方、米国では、9月のCPI(消費者物価指数)が依然として高く、雇用者指数の状況も高い水準だったことを受け、今後も利上げが見込まれます。
11・12月の米FOMC(金融政策を決める会議)で、0.75%ずつ引き上げる可能性が高くなっています。
来年3月頃には5.5%まで達するとの予想もあり、今後も金利差拡大は円安進行の大きな要因となりそうです。
ちなみに、米国の住宅ローン(30年固定)金利が9月、約14年ぶりに6%を上回ったとの報道もありました…
ただ、急激なドル高進行は特に新興国の経済や金融市場に与える弊害も大きく、各国から、自国の利害だけでなく他国に配慮して、利上げペースを落とせとの不満も出ているそう。
米国の政策姿勢は引き続き注視が必要です。
金融センターとしての魅力低下が続く日本
9月に発表された、国際金融センター指数において、日本(東京)は2年前の4位から16位に後退し、この調査が始まった2007年以来の最低順位に。
フィンテックやグリーン対応など、新しい時代を見据えた競争で、見劣りが激しい状況。
かつて東京は、世界への影響力を持ち、ニューヨーク、ロンドンと並び世界3極の一角でした。
しかし現在9位の深セン、ソウル、シドニーにも抜かれ、東アジアの金融センターとしての地位を失っています。
その背景には、税制面に加え世界の投資家が資産運用の対象先として日本市場に魅力を感じなくなっている…?ことが挙げられます。
資金流入が萎むと、国際競争力の低下にもつながります。