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コラム
円安で高まる期待【インバウンド】需要 10月11日からの水際対策緩和でメリットを生かせるのか…
2022年10月10日
インバウンド需要への期待と課題
インバウンド”inbound”=航空機、列車、船などが「入ってくる」「本国行の」
inbound tourists to Japan:訪日観光客
外国人が日本に来た場合、米ドルだけで考えると、インバウンド全盛期2019年当時の為替レート年平均で1ドル108円に比べて現在1ドル約145円と、単純計算で34%ほども安く買い物ができる計算。
『次に海外旅行したい国ランキング』で日本が31か国中1位になるなど、海外からの旅行者受け入れ再開が心待ちにされてきました。
これまで日本は、海外の主要国と比べ水際対策の緩和に慎重な姿勢を続けてきました。
世界では海外旅行での入国者数が順調に回復するなか、日本では低迷が続き、大きな経済的損失となったとみられます。
10月11日から、入国者数の上限撤廃や訪日客の個人旅行解禁等の水際対策の緩和があり、日本経済の回復に期待が高まっています。
インバウンド需要の期待度は?
今後、入国者数の回復が見込まれ、2024年10月ころまでにはコロナ前の水準を回復する試算となっています。
インバウンド需要の推計値は、2023年に2.1兆円、2024年に4.3兆円、2025年には6.6兆円と見込まれていて、コロナ前2019年の4.8兆円を上回る予測。
こうした経済効果への期待がある一方、日本人は円安もあり海外旅行から国内旅行にシフトしているため、日本国内の宿泊場所の不足、サービスに従事する人員の不足などが問題になりそうです。
また、日本人が海外旅行に出かけるための施策なども期待されています。
最大のインバウンド需要相手だった中国では不動産バブルが崩壊!?
中国では、住宅が完成する前に購入者から代金を受け取るのが一般的とのこと。
過去10年間、中国の新築住宅販売の約8割は、1~3年後に引き渡すと約束された未完成物件が占めていました。購入者は3割ほどの頭金を支払い、残りを住宅ローンでまかなうことが多かったそうです。
そんな中、政府の規制強化で不動産開発会社が資金難に陥り、住宅建設が進まなくなり、代金支払いへの不安から建設会社が工事を止めてしまいました。
一方で、不動産開発会社は受け取った代金をすでに債務返済に充ててしまっており、住宅購入者が支払った頭金の返済ができません…
住宅購入者は、家が手に入る見込みもない中で住宅ローン返済だけを行うことが求められる状況から、未完成住宅に対して購入者が支払いを拒否する動きが各地に広まっています。
住宅販売は前年比で約3割の落ち込み。
不動産セクターでは社債のデフォルト懸念も高まり、中国経済には失速の兆しが見えています。
中国は共産主義のため、中国全土の土地が国有です。
不動産開発による土地の売上(税収)は中国の全収入の5割を占めるとも言われており、中国にとっては死活問題ともなりかねない状況です。
今、苦しい日本経済にとっては輸出が頼みの綱。
最大の輸出相手国である中国の急減速は大きな打撃ですし、世界各国とも対中輸出は規模が大きく、同時不況に陥る懸念もあります。
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