解散総選挙で日本の株価が上がる?今後の日本の株価見通し…日経平均3万円突破は近いのか
7月第2週の振り返り
先週の日経平均株価は、週末の安倍元総理の事件により失速したものの、上昇して終えました。
米長期金利が落ち着いてきたことで、直近下がっているグロース(成長)株が買い戻されています。
一方、国内で新型コロナ感染者数が増加基調となり、警戒感から内需関連株は売られました。
10日投開票の参院選では、自民党が125議席の過半数63を単独で確保して大勝。
選挙結果は事前予想通りのため、大きなサプライズはなかったものの、本格的な国政選挙の予定はしばらくないため、岸田政権による経済政策などへの期待感が高まっています。
黄金の3年!?
岸田政権は発足当初から、昨年の衆院選、今回の参院選での勝利を優先課題として政策運営をしてきました。
これにより、衆院解散を自ら決定しなければ、2025年夏の次回参院選まで国政選挙がない黄金の3年を手に入れました。
そのため、国民に痛みを伴う政策を含め、目先の選挙を意識せず、自らの信念に基づく政策を実行する時間を手に入れました。
まずは物価高対策が最初の試金石になりますが、その後は経済政策が注目されます。
株式市場には追い風
6月に閣議決定した骨太の方針で、貯蓄から投資への政策を重視する姿勢も明らかにしており、以前の企業や株式市場に厳しめの政策姿勢から「企業重視、株式市場重視へ」の転換もあるものと思われます。
個人の資産を株式市場に誘導する資産所得倍増計画も、年末までに策定する方針です。
個人マネーを株式市場に誘導し、それを企業の成長につなげ、投資収益の形で個人が獲得し、個人消費に回すという、個人と企業との間の好循環を作り上げていく事が重要となります。
一方で、それらの政策や公約に掲げた防衛費の増額などは、一段の歳出拡大につながるため、同時に財政健全化への道筋も打ち出していけるかが焦点となっています。
3.3億人が深刻な食糧危機に
ウクライナ問題をきっかけに世界の食料品価格が急騰、前年比18%上昇と、ここ50年で最大の上昇率。
飢餓の危険も高まっており、世界人口の2.9%にあたる3.3億人が深刻な食糧危機に陥ると警戒されています。
現在ウクライナ国内には2,000万トン以上の小麦が滞留しているといわれ、食料危機の原因となっているとして、ロシアが強く非難されています。
侵略戦争が長引くことで、世界の食糧危機も拡大するといわれており、注視が必要です。
また、中国の海外での土地購入も要注目。
国内での農地不足を補うため、米国、フランス、ベトナムなどで農地を買い漁り、日本においては北海道など、安全保障問題などの観点から、先進国は対中警戒を強める可能性があります。