塾長の考え(自立型個別指導)23
3月ももうすぐ終わる。
今も予備校探しをしている、
生徒と親御さんたちがいる。
今年ようやく気がついたことがある。
今まで18年間予備校をしてきて、
気がついていなかったわけだから、
猛省している。
それは何かというと、
「浪人すれば、2~300点くらい上がる」
と思っている高卒生が多いということ。
●今まで勉強していなかった。
●本気で今年は勉強する。
●今年はスマホを触らない。
●〇〇予備校なら200点は上がる。
●1日に10時間勉強するから大丈夫。
などなど、
「2~300点は上がる!」
そう思い込んでいる。
だが現実はどうか?
大学入試共通テストは1000点満点。
今年450点だった生徒が、
来年650点を取るとすれば、
200点アップ。
今年500点だった生徒が、
来年800点を取るとすれば、
300点アップ。
果たして、
こんなことが易々と起きるだろうか?
ちなみに私があるとき調べたので、
そのときの事実を話そう。
誰もが知っている某予備校のある校舎には、
1校舎にもかかわらず、
1200人を超える浪人生がいたが、
その中で100点以上の点数が上がった、
その生徒たちの名前が黒板に書かれていた。
表彰されていたのである。
(それを撮影した写真を私が見たわけだ)
「100点以上アップ!おめでとう!」
はたして、その数は?
北斗塾予備校に面談に来る、
親御さんたちに、
試しに聞いてみると…
「半分の600人ですか?」
「500人かしら…?」
こういった答えが返ってきた。
これが「世間」の予想なのだ。
さて正解はというと、
「21人」。
母集団が1200人ちょうどでも、
そのパーセンテージは、
「1.75%」である。
私は18年間予備校を運営してきて、
しかも、
個別指導をしてきた経験から言うと、
1年間で「100点アップ」は、
センター試験の時代ならまだしも、
思考力、判断力、表現力重視の、
大学入試共通テストにおいては、
至難の業である。
ましてや、
「200点アップ」
「300点アップ」
といったことができれば、
それは、
「とてつもない(講師の)指導力」
「想像を絶する生徒の努力」
が織りなす離れ業だと言わざるを得ない。
もしもそれらを、
「(必ず)できる!」
と宣言するような塾や予備校があれば、
きちんと確認をした方がよい。
昨年度在籍した受験生が何人いて、
何人がその「離れ業」をやったのか、と。
証拠も出してもらった方がいい。