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一木康広

中学・高校・大学受験合格へと導く自立型個別指導のプロ

一木康広(いちきやすひろ) / 塾講師

株式会社北斗塾

コラム

塾長の考え(集団授業の落とし穴)②

2023年7月11日

テーマ:塾長の考え

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

予備校の講師
「この授業を聞いてわからない生徒はいないよ」

「質問なんて出るわけがない授業だ」

「いやぁ、とにかく驚くほどわかるわ」

「あっという間に解けるやり方ってあるんだね」



今から31年前に私はある塾の事務室にいた。

その塾は北斗塾ではない。

北斗塾はその翌年に創立するから。



当時上記のようなセリフを私は聞いた。

恩師であるM塾長とその友人であるH塾長、

彼らの個人的感想だ。



いったい彼らは何の授業のことを言っているのか?



その年の2月をもって、

私はその塾の講師を辞めることが決まっていた。

独立するからだ。

自分の理想の学習塾を創ると決めたからだ。



私は当時そこの塾の高等部の講師だった。



高校生に指導をすることは難しいと感じていた。

それは当時の私の力量が指導者としては、

明らかに未熟だったからだ。

その当時の生徒たちには、

今思い出しても悪かったなと思う。



あのときM塾長もH塾長も研修帰りだった。

東京の某予備校の授業を研修として、

受けてきていて2人とも興奮していた。



「あんなわかりやすい授業があるとは!」



そんな言い方もしていた。

私個人は、

「大げさなことを言っているな…」

と心の中では思っていた。



なぜなら、

私個人は浪人した経験はないし、

予備校に行ったこともないけれど、

おおよそ予備校講師の授業とはどういうものか、

それを知っていたからだ。



もちろん「ライブの授業」の迫力は知らない。

だが「授業の内容」はおおよそ知っていた。



それは「実況中継」と呼ばれる参考書が、

ふつうに書店で販売されていたからだ。

その中身を見る限り、

予備校講師(特に参考書を執筆するような)が、

どのくらいわかりやすい授業をしているかは、

私なりに把握していた。



翌年私がその学習塾を辞めたため、

その学習塾には某予備校の授業が受講できる、

最新型の高価なシステムが導入された。



当時私が残してきた形になった生徒たちは、

各々が不安感をもっていたが、

直接私も彼ら彼女らを説得して、

誰も退塾しないように取り計らった。



私の説得に応じた生徒たちは、

私の言葉を信じて、

その後はその塾の採用した、

某予備校の授業システムを使って、

受験勉強をすることになった。



私は独立した。



そして、

残された生徒たちが受講しているであろう、

その某予備校の授業を私もある方法で、

じつは受講した。

かなりの金額を払って受講した。

毎日受講した。

毎日2時間ほど夜中に受講した。

夜中の3時まではがんばって受講した。



たった1人で受講をし続けた。



「なるほどね…」



映像を通じて東京の某予備校の講師、

一流講師と呼ばれる人たちの授業を、

私も1年間受講し続けた。



「やはりわかりやすいな…」



M塾長やH塾長と同じような感想をもった。

そうあの「実況中継」(参考書)を、

読んだときのような感覚。



「この授業は今の自分にはできないな…」



そう思った。





(続く)

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