塾長の考え(親の学習とは)①
7月に入ってすぐに進研記述模試がある。
言わずと知れた全国模試である。
この記述模試の難易度は高いけれども、
問題の種類や構成はしっかりしていて、
この試験に出て来る問題はどれも、
非常に信頼できるものだ。
さすが「ベネッセコーポレーション」。
各志望大学に合格を目指す生徒にとっては、
どのタイプの問題ができるのか、
どのタイプの問題ができないのか、
これを見極めることができる貴重な試験だ。
ほとんどの生徒は、
この模擬試験の結果の点数に、
一喜一憂するが、
このテストの存在意義は点数ではない。
まあ「点数ではない」と言ったところで、
それは北斗塾がそうだというだけで、
高校の先生からすれば、
進路指導の目的として活用する資料となるし、
他の塾の講師にしてみれば、
「うちの生徒はどんな志望校合格判定かな」
の参考とするために使う資料だったり、
さまざまだろう。
ただ、
北斗塾(つまり私の方針だが)では、
この試験の位置づけは、
夏の受験勉強の「課題探し」である。
何を重点的に勉強するか、
その根拠となるのが今回の試験の役割。
北斗塾が欲しい「結果」とは、
「何点取れたのかな?」
というものではなくて、
各教科(科目)の試験に出題されている、
問題1つひとつの出来不出来の結果であり、
それらが夏に克服する課題選定の根拠となる。
こういった指導をしたいから、
「個別指導」の形態をとっているのであり、
それができないのなら、
「集団授業」をするほうが良い。
集団授業にはそれ特有の大変さがあるが、
個別指導の綿密さには必ず「負ける」。
集団授業のやり方は正直言って、
「一番カンタンでラク」
私もたまには、
「集団授業をしたいな~」と、
思うことがあるが、
生徒のことを第1に考えると、
やはりするわけにはいかない。
集団授業では個別指導のように、
1.1人ひとりの学力に合わせて
2.1人ひとりの性格に合わせて
「指導する」ということができず、
集団授業のポイントは、
1.明るく
2.楽しく
3.真剣に
4.わかりやすく
5.はきはきと
6.ときどきジョークを入れて
7.テンポよく進めていく
ということを心がけることだが、
先生の方が、
「おれ、いい授業したなぁ」
と満足しているわりには、
生徒の方は、
「何を言っているかわからなかった」
となる生徒も出てきたりして、
先生の満足度と生徒の理解度に、
「誤差」が必ず生じる。
この積み重ねこそが、
学力や成績の格差の元になる。
だから、
北斗塾では絶対にこのやり方をしない。
先生が満足することよりも、
生徒が満足することを望むのならば、
「やってはいけない指導方法」
それが「集団授業」だからだ。
今日も定期テスト対策のために、
高校生や中学生が塾に来ていたが、
1人ひとりにていねいに指導して、
理解してもらうすばらしさを実感した。
やはり、
1人ひとりに向き合う指導が1番。
(続く)