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塾長の考え(私大医学部受験)⑬

一木康広

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テーマ:塾長の考え

走る女性
HKちゃん(22歳)。

4月から予備校に通っている生徒である。

時は過ぎて秋になった。



これまでの成績は…何とパーフェクト!

模試という模試でオールA!

左から順番に東京もしくは神奈川にある、

私立大学の医学部医学科の合否判定が、

1つ残らずAを達成!

「こんな成績…今までにないです…」

ちょっとだけ潤んだ瞳が印象的だった。

さすがに泣きはしなかったけれど、

嬉しいという気持ちがこちらにも、

十分に伝わってきた。

お父さんの喜んだ表情が目に浮かぶ。

「まだまだ途中だよ」

「はい、わかっています」



元々中学受験で東京の名門中学に合格した、

その学力はやはり本物だったのだ。

あっという間に私が課した中学の内容を、

ことごとくこなして完走(全部9割以上)。

高校1年生から2年生の内容までを、

レベル4ならばこれまた9割程度を維持。

ハッキリ言ってこの学力状態は、

宮崎県の高校の普通科の定期テストならば、

満点近い点数しかとらないだろうな…、

そういう状態にまで仕上がってきた。

時は10月。

ここまでかかった月日は…6ヵ月である。

モノが違うとはこのことか。

こんなに基礎学力が短期間で養成できる、

優秀な頭脳をもっている生徒。

それであっても、

何回受けても合格しないのが医学科受験。

それも国立大学でなくて私立大学である。

「いったいどうなっているの?」

こんな優秀な生徒なら簡単に受かるのでは?

何度も指導中に思ったが、

実際に合格していないのだからしょうがない。

大事なことは今年合格させること。

そして、

東京のお父さんの元に返してあげること。

どうしてもやり遂げないといけない。

模試だけ順調な成績であっても、

本番の入試で結果を出さないといけない。



もちろん私立大学医学部医学科のレベルは、

平成初期のころと比べてみても、

難易度は上がりまくっていて、

国公立大学医学部医学科よりは、

まだ若干合格しやすいと言えども、

「難関」と呼ばれる私立大学の医学部は、

地方国公立大と同レベルかそれ以上、

そう思える場合が多々あった。

純粋に入試問題だけ見るのならば、

それらの大学の問題は…とても難しい。

それら私立大学の入試問題ではなくて、

あくまでもセンター試験(当時)、

これを基準にして作成された模試の、

合否判定ではあるが、

それでもオールA判定。

気分は上げ調子で後半戦に突入した。



今まで難しく感じていた高校の問題が、

レベル4とは言えどもスラスラ解ける。

それが嬉しくてしょうがない、

そんな感じで楽しく受験勉強を続けた。



大学入試センター試験まであと3ヵ月半。

私立大学医学部医学科受験までなら、

あと4ヵ月ちょっと。

宮崎から東京の予備校に行く、

そんな生徒はいるだろうが、

東京から宮崎にやって来た女の子。

(といっても、22歳だから大人だが…)

まだまだ道半ば。

それでも合格すると信じて走っていく。



(続く)

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一木康広
専門家

一木康広(塾講師)

株式会社北斗塾

生徒の学力と性格に応じて指導を変化させること。成績向上に必要な要素(①知識定着の確認②解法のための技術指導③やる気の発生・向上・継続のサポート④学習に最適な環境の整備)を提供し、学力向上へと導くこと。

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