塾長の考え(国公立医学部医学科受験)5
Cくんがついに国語の試験に合格した。
(前回の続き)
合格の基準は、
高校入試レベルの国語の問題で、
90点以上が取れるということだ。
スタッフの方から私に「速報」があり、
それを聞いたときは本当に嬉しかった。
これで次からは高校レベルの学習開始だ。
(高校1年生レベルだが…)
普通に学習しているCくんに、
さりげない感じで声をかける。
「国語…、合格したらしいね」
「あ、はい」
満面の笑みであった。
「これで…高校レベルに進めるね!」
「あ、はい」
Cくんはいつも返事が、
「あ、はい」
なのが気にはなるが…(笑)。
あの手この手の手段(教材)を使って、
ついに高校入試レベルとはいえ、
90点の壁を突破したことは大きい。
宮崎西高理数科に合格するエリートたちでも、
本番の入試で国語90点はほぼ取れない。
Cくんはそれを達成できたのだ。
この時点で「プチ秀才」になった。
この「儀式」は北斗塾予備校独特のもの。
Cくんがここから順調に伸びていくことは、
ほぼ間違いない。
英語や社会や理科や数学、
こういった教科もアップした国語力により、
数パーセントずつ得点力が自動的に上がる。
その上、
今後の学習全般において、
頭に入る知識がより正確になり、
理解力が格段に上がることも予想済み。
そう、
この「理解力が上がる」ために、
中学生の国語の学習を徹底させてきたのだ。
それはなぜか?
高校の教科書や参考書、
およびあらゆる模試の問題の解説なども、
すべてが「高校入試レベルの国語」の力、
これを基準に説明されているからだ。
つまり、
通常の予備校であれば、
「大学入試レベルの国語」の解説を、
熟練した予備校講師がすることで、
予備校生の国語力を伸ばそうとするが、
これは現実的にはほぼ無理な注文。
本来ならば「わかりやすい」はずの、
予備校講師の解説を、
じつは「理解できない生徒」が、
大勢いるのが事実だから。
過去18年間の予備校生指導において、
国語の質問をすべてこなしてきた経験から、
他の予備校経験者(2浪目の生徒)が、
「受験テクニック」と呼ばれる小技だけを、
覚えているのでそれを何とか使おうとして、
結局は点数が取れないところを見てきた。
小細工は安定した点数に結びつかない。
試しに高校入試レベルの問題を解かせると、
50~70点台に見事に収まる。
80点台の力の生徒はごく少数。
90点台は夢のまた夢。
そんな学力の状態であれば、
予備校で良質な授業を受けても、
オンラインで一流講師の個人授業を受けても、
共通テスト(レベル4程度)の問題に対して、
8割超えは今から1年後でもほぼ不可能。
なぜこのことに気づかないのか?
不思議だが、
小中高全学年の国語の指導をする講師は、
宮崎にはほとんどいないからであり、
2浪目の生徒の国語の答案を、
個別に研究する講師もいないからだろう。
非常に面倒くさいから(笑)。
(続く)