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外壁材の劣化にともなう雨漏り

辻万寿夫

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建物の外壁からも雨漏りは発生する

雨漏りは通常、屋根から発生すると思われているかもしれませんが、外壁から雨漏りが発生する場合もあります。

屋根はもともと、雨風に備えた水準で設計が行われています。外壁も塗料を施すなど、雨風に対して保護策を講じることができますが、劣化により雨などの影響を受ける場合があります。

少しのヒビ割れなどから雨漏りが発生するケースもあり、屋根の雨漏り同様、注意しておく必要があります。

では、外壁からの雨漏りとはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は代表的なものとして「外壁材の劣化」から雨漏りが発生するケースをご紹介したいと思います。

外壁材の劣化による雨漏り

外壁にはいろんなタイプの「外壁材」が使われ、雨や風などから建物を守ってくれています。
代表的な外壁材には、「ALC」「サイディング」「モルタル」などあります。

ALCは軽量気泡コンクリートの頭文字をとったもので板状に成型したパネルです。サイディングも窯業系と金属でできたパネル状の板を張り合わせて外壁を構築しますが、どちらもパネルとパネルのつなぎ目にはコーキング剤を施し、隙間を埋めます。
モルタルは、セメントと砂、水を混ぜて作られる資材を用いた塗り壁です。

これら外壁には、塗料を塗ることで雨水や排気ガスなどから保護することができます。

まず、強風や突風、台風などによってALC,サイディングやモルタルなどに施されている塗装部分がだんだんと劣化していきます。
劣化してしまった外壁材は、その分、防水機能なども低下しますので、雨水の侵入を許し、結果雨漏りを引き起こすのです。

他にも、地震や飛来物などの影響で外壁材に傷が付いてしまった場合も同様です。
また、外壁材の隙間を埋めているコーキング剤は寿命も短く、劣化がしやすい箇所となっていますので、ここから雨水が侵入するケースもあります。

外壁材にも定期的なメンテナンスが必要

このように外壁材は、気象状態など外部からの影響を受けやすい特徴があります。
特にコーキング剤は、通常5年を過ぎると劣化が始まると言われ、コーキング部分が痩せてきたり、剥がれたりしてしまいます。
塗装をしたALCやサイディング、モルタルに関しては、おおよそ10年ほどで劣化が始まると言われており、こちらも注意が必要です。

これらの劣化を防ぐためにも、定期的なメンテナンスを行うことが非常に大切です。
もし外壁を見て、少しでも異常な部分を発見した場合には、自身の判断だけで解決するのではなく、専門の業者さんにも見てもらうなどして、雨漏りへとつながらないように早い段階で対処しましょう。

外壁のトラブルが雨漏りを引き起こす場合
外壁のひび割れから雨漏りが起こる

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