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屋根の経年劣化による雨漏り

辻万寿夫

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屋根の経年劣化は雨漏りを引き起こす

雨漏りが発生する箇所として特に多いのが「屋根」からの雨漏りです。
屋根からの雨漏りには、さまざまな原因が考えられますが、その中でも時間の経過とともに屋根材が劣化していく「経年劣化」が代表的なものとして挙げることができます。

建物は常に外部からの影響を受けていますので、それが長く続けば続くほど、徐々に傷んでいくことは当然ですよね。

長い間、外気などの影響を受けた結果、特にダメージが多い箇所から雨水の侵入を許し、雨漏りを引き起こすことにつながっていきます。
では、屋根の経年劣化による雨漏りにはどのようなものがあるのか、詳しく見ていくことにしましょう。

トタン屋根などの錆びによる雨漏り

通常、屋根の耐久年数はメンテナンスなしで、およそ20~30年と言われています。
メンテナンスをせず屋根が劣化してしまうと、屋根の多くの部分が錆びてしまったり、塗装がはがれてしまい、屋根自体の機能を果たすことができず、雨漏りの原因へとつながっていってしまいます。

その中で、主にトタン屋根の場合では、経年劣化による「錆び」の進行によって、雨漏りを引き起こします。

錆びが進行した場合、錆びた箇所に穴が開き、水の侵入を許してしまうことがあります。錆びがひどい場合には屋根の至るところから雨漏りが発生してしまうことになります。

また、傷んだトタン屋根に強風が吹き込むと、そこから板が持ち上がり、バリバリとめくり上がってしまう可能性もあります。
そのため、錆びが発生してしまったトタン屋根の場合は屋根の葺き替え作業が必要となってきます。

スレート屋根などの割れによる雨漏り

平成18年9月以前のスレート屋根には、アスベストが含まれていました。しかしレベル3という水準で切断や粉砕しない限り、発じん性は極めて低いとされていました。それ以降のスレート屋根にはアスベストは含まれていないものの、割れやすくなったという皮肉な結果になっています。割れが発生すると、その部分から水が染み込んでいき、さらに屋根の劣化は進行します。

屋根の劣化が進行すればするほど、水の侵入は屋根全体に広がりますので、そのタイミングで強風や突風などが吹けば、機能が低下した屋根は一気にはがれ落ちていってしまうのです。
その結果、むき出しになった多くの箇所からから水の内部に侵入し、結果、多くの雨漏りを引き起こしてしまうことになります。

このような雨漏りを防ぐためにも、割れが発生していないかどうか、定期的なメンテナンスが必要です。

瓦の浸透による雨漏り

古い瓦を裏返してみると、中央部が黒くにじんでいることがあります。これは瓦が風雨により、水が浸透している現象です。冬季にこの浸透した水が氷って瓦が割れることがあります。この現象を凍て割れといいます。

これらの屋根について覚えておきたいことは、経年劣化による屋根の痛みは、建物が建っている場所によってもダメージの具合が異なるということです。
海のそばにある場合などは、塩害によってさらに早いタイミングでメンテナンスが求められるケースがありますので注意しましょう。

屋根の経年劣化が原因で雨漏りする場合の対処方法

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