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コラム

虚心坦懐

2013年9月6日

コラムカテゴリ:法律関連

 私もそれなりの年数弁護士をしてきているので、酒席などで若手に事件処理などについて教えたり、経験を語ることがある。また、若手が「こうしている」というのを聞いて、間違っているところを正したりすることもある。
 私も若い頃は酒席で先輩の経験談を聞き、後々事件処理で相当役だったことがあるので、そのようにしている。

 しかし、若手の中には間違いを正されても、聞き入れないどころか、反論してくるものもいる。そういう人は、正直いって伸びないし、自分では出来ていると思っていても、全く出来ていない。
 実際、自信満々でやっている若手弁護士について、ものすごい不信感をもたれて法律相談に来られたということもある。
 最初から出来るはずはないのである。
 先達の話や、注意は、虚心坦懐に聞く心がないと、ますます間違った方向に行くであろう。
 私も「こいつは心の底からバカだ」と思っている相手には注意もしなければ、話もしない。注意をするということは、成長の余地があると思っているからである。
 質が低下したなどといわれて、「質はいい」と若手も反論したくなるのであろうが、やはり事件処理はある程度の経験が必要とされるのであるから、虚心坦懐に批判を一度受け入れて欲しいものである。

この記事を書いたプロ

中隆志

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志(中隆志法律事務所)

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