レキシを学ぼう
突然であるが、薪ストーブと暖炉は違うのだ
ということを声を大にして言いたい。
我が家には薪ストーブがある。
これがそれである。
「RAIS」というデンマークのメーカーの「Q-TEE2」というもので
シンプルかつシャープなデザインながら
火室内でピザを焼いたりなどもできるという優れものである。
この薪ストーブを置いてからというもの、そのことを知った方から
「暖炉いいですね」や「暖炉やっぱり暖かいですか?」などと言われるようになった。
関心を持ってもらうのは大変有り難いのだが
その都度、「いや、暖炉ではなくて、薪ストーブです」などと訂正しなければならない。
「薪ストーブと暖炉って、ほとんど一緒ちゃうの?何もそんな目くじら立てんでも。」
と思われたかもしれない。
しかし、違うものは違うのである。
似ているからといって一緒くたにするのは
リンゴと梨が似ているから、リンゴを梨と呼び、梨をリンゴと呼ぶようなものである。
誰もそんなことはするまい。
あるいは、もっといえば
同じ四足歩行であるから、犬を猫と呼び、猫を犬と呼ぶようなものである。
(僕の感覚としては、それくらい、薪ストーブと暖炉は違う。)
そして何より、我々法律家は、「定義」や「言葉の意味」
を非常に大切にしなければならない。
だから、目くじらを立ててもよいのである。
では、薪ストーブと暖炉は何が違うのか。
一番分かりやすい違いは
暖炉は家の壁などに埋め込まれており、煙突も壁の中を通っていて一体化しているが
薪ストーブは、家の構造とは切り離されて独立している、という構造上の点であろう。
そして、構造上の違いから、以下のような違いが出てくる。
暖炉は、壁などと一体化しているため、燃焼に必要な空気の量を調整する弁がなく
薪などの燃料の量のみで、燃焼を調整しなければならない。
そのうえ、ほとんどの熱は煙突から外部に排出されるようである。
そのため、暖炉のごく近くしか温かくならない。
他方、薪ストーブは、家の構造と切り離されているため
火室内に送る空気の量を調整することができる。
したがって、燃焼が安定してきたら、空気の量を絞ることで
より効率よく燃焼を継続していくことができる。
そのうえ、薪ストーブ本体が壁などから露出していて扉で密閉しているため
本体から放射熱を発し、離れたところにも熱を届けることができる。
一言でいえば
ストーブそのものを暖め、放射熱や輻射熱などで部屋全体の空気を暖めるのが薪ストーブ
燃えている火から出ている熱で、暖炉の近くの空気を暖めるのが暖炉
ともいえるかもしれない。
さて、これで少しは、薪ストーブと暖炉の違いをご理解いただけたであろうか。
どんどん寒さが厳しくなってきた。
先週末、我が家の薪ストーブも今年初火入れを行った。
我が家が吹き抜けであることもあり、薪ストーブをつけると、家全体がめちゃくちゃ温かくなる。
薪の調達の問題はありつつ、家を建てる際にはお勧めしたい暖房器具である。
というわけで
我が家は、暖炉ではなく薪ストーブを置いているので
そこのところよろしくということなのである。
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弁護士西村友彦(にしむらともひこ)
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