裁判期日に本人の出頭は必要か
先週のことになるが、NFLで、衝撃的というか、嘆かわしいニュースが流れた。
ラスベガス・レイダースという人気チームの
ジョン・グルーデンという、これも人気のあるヘッドコーチが
長年にわたり、人種差別的、同性愛嫌悪的、女性蔑視的表現を使用したメールを
日常的に送り続けていた、というものである。
これが明るみに出たことを受け
グルーデンはレイダースのヘッドコーチを辞任した。
ジョン・グルーデンは
僕には非常に思い入れのある人物であった。
グルーデンは、2002年にタンパベイ・バッカニアーズというチームのヘッドコーチに就任するや
1年目でチームをスーパーボウル制覇に導いた。
バッカニアーズは当時
ウォーレン・サップ(DT)、デリック・ブルックス(LB)、ロンデ・バーバー(CB)、ジョン・リンチ(SF)などの強力なディフェンス陣を擁しており
僕の大学時代(2000年)に、水野(当時)監督が、「このディフェンスを見習え」、と言ったチームだった。
大学卒業後も、バッカニアーズを応援していたところ
グルーデンがヘッドコーチに就任し、スーパーボウル制覇に導いたため
「よくぞやってくれた!グルーデンありがとう!」
と思ったものである。
ちなみにどうでもよいが、このスーパーボウルでMVPに輝いたのは
僕が大学時代につけていたのと同じ背番号34のデクスター・ジャクソンという選手だった。
さて、話を戻すと
問題は、グルーデンの人権感覚である。
人種差別的、同性愛嫌悪的、女性蔑視的表現を使用したメールを
日常的に送り続けていたというのであるから
グルーデンは、そのように根深い問題を抱える人間性の持ち主であったということなのだと思う。
当然ながら、NFLには、数多くのアフリカ系アメリカ人がいる。
いやむしろ、正確に調べたわけではないが
比率でいえば、アフリカ系アメリカ人の方が多いのではないだろうか。
また、NFLの世界でも、女性が活躍の場を広げており
審判や、コーチでも、女性が増えてきている。
数は少ないが、同性愛者であることを公表した選手もいる。
そのような世界において
グルーデンが、自らの人権感覚をおくびにも出さず、ヘッドコーチの仕事をできていたのか
甚だ疑問である。
それはやはり、滲み出てしまっていたのではないだろうか。
選手やスタッフなどは、どのように感じていただろうか。
今回のニュースは、多様性の尊重やジェンダーの平等性などが世界的潮流である中
まだまだ、前近代的人権感覚の持ち主が平気で存在しているということを
改めて認識させられるものであった。
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弁護士西村友彦(にしむらともひこ)
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