数学の苦手な中1・中2生へ
先日、中学生のご子息をお持ちのお母様から次のようなご相談を受けました。「子どもは真面目に勉強もしており、成績も悪くはないのですが、記述問題になると出来ません。テストでも記述の箇所は白紙のままです。子どもに聞くと、何を書こうかと考えているうちに分からなくなってしまう、と言います。どの科目でも記述問題は苦手なようです。特に数学の証明問題は嫌がります。何か良い方法は無いでしょうか?」
今回は数学の証明問題についてお話したいと思います。
証明問題を苦手にする中学生は多いようです。「どのように書けば良いか分からない」と言います。そのような生徒は概ね、証明問題の説明を聞いて、なんとなく納得しただけで終わっています。
証明問題を克服する方法は、「理解と記憶」です。
まずは教科書に出てくる図形の定理や定義をしっかり記憶しましょう。図を書いて理解すれば良いでしょう。その際、たとえば平行線の錯角の図を書いたら、その紙を縦にして見たり横にして見たりして、場所感覚を掴んでおきましょう。
次は証明問題です。まずは証明の問題と解答を読んで、何が書いてあるのか理解する事が必要です。この場合もノートに自分で図を書いて、長さや角度が等しい箇所に印をつけておきましょう。大切な事は、理解を焦らない事です。じっくりと証明文を読んで、あるいは授業で解説を聞いて理解しましょう。理解できない箇所が出てきたら、学校や塾で質問すれば良いと思います。
ここまでは実行している生徒が多いように思います。ここまで実行して「分かった」で終わってしまうと証明問題の得点力は上がりません。あと一息、「記憶」が必要です。これが肝心な所です。
理解出来た問題は、証明文を覚えましょう。テキストの解答通りに書けるよう、完全に覚えるのです。少なくとも、教科書に出てくる例題は全て証明文を覚えてしまいましょう。
覚える事で証明文の書き方が分かってきます。例題だけでなく教科書の類題や練習問題など、覚える量が増えるほどに得点力はアップします。記憶というのは不思議なもので最初に覚えるのは苦労しますが、覚えていくにしたがってペースが上がってきます。次々に覚えていけばかなりの数の証明文を覚える事は可能でしょう。途中からは自分で解く事が出来るようになって、覚える必要がなくなってくるかもしれません。そうなった場合、自分で解く事が出来なかった問題を覚えていけばよいのです。
証明問題は書き方のパターンを覚えてしまえば、難問は別として同じようなパターンが繰り返し出題されます。「覚えた者勝ち」なのです。
これは中学の図形問題一般にいえる事です。中学の図形問題は、解き方のパターンが限られています。解き方を理解する事で終わらずに、理解した解き方を覚えてしまえば、確実に得点力は上がります。「覚える事」を重視して頂ければと思います。
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